パトリック・マクドナルド

パトリック・マクドナルド

パトリック・ジョセフ・マクドナルド（Patrick Joseph McDonald、1878年7月29日 - 1954年5月16日）は、20世紀初頭に活躍したアメリカ合衆国の陸上競技選手です。特に投てき種目において顕著な成績を残しました。彼は二度にわたりオリンピックに出場し、そのいずれの大会でもメダルを獲得するという偉業を達成しています。

オリンピックでの活躍

マクドナルドが初めてオリンピックの舞台に立ったのは、1912年にスウェーデンのストックホルムで開催された大会です。この大会において、彼は男子砲丸投で圧倒的なパフォーマンスを見せ、見事に金メダルを獲得しました。さらに、このストックホルム大会でのみ実施された特殊な種目である砲丸投（両手投げ）にも出場しています。これは、片手ずつ投げてその合計飛距離を競う形式で、マクドナルドはこの種目でも優れた能力を発揮し、同じアメリカ代表のラルフ・ローズに次ぐ銀メダルを獲得しました。

第一次世界大戦後の1920年、ベルギーのアントワープで開催されたオリンピックに、マクドナルドは再びアメリカ代表として参加しました。この大会では、開会式においてアメリカ選手団の旗手という大役を務めています。競技面では、セントルイスオリンピック以来16年ぶりに復活し、この大会が最後となった重錘投げ（重量25.4kg、56ポンド）に出場しました。彼はこの歴史的な種目で頂点に立ち、自身二つ目となる金メダルを獲得しました。これは、彼の多才さと長期間にわたる競技レベルの高さを証明するものでした。

また、マクドナルドは、次の1924年にフランスのパリで開催されたオリンピックでも、開会式でアメリカ選手団の旗手を務めています。選手としての出場はなかったものの、彼は二大会連続で母国を代表する旗手として、その存在感を示しました。

まとめ

パトリック・マクドナルドは、二度のオリンピック出場で金メダル2個、銀メダル1個という輝かしい成績を残したアメリカの投てき選手です。特に、異なる投てき種目（砲丸投、砲丸投両手投げ、重錘投げ）でメダルを獲得したことは、彼の技術と適応力の高さを物語っています。さらに、二度もオリンピックの開会式で旗手を務めたことは、彼が選手としてだけでなく、チームUSAの象徴としても高く評価されていたことを示しています。彼の功績は、アメリカ陸上競技史における投てき種目の重要な一ページとして記憶されています。

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