パトリック・マコー

パトリック・アンドリュー・マコー：栄光と苦難のNBAキャリア

パトリック・アンドリュー・マコー（Patrick Andrew McCaw、1995年10月25日生まれ）は、アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス出身のバスケットボール選手。現在はGリーグのデラウェア・ブルーコーツに所属し、ポジションはスモールフォワード（SF）とシューティングガード（SG）をこなします。

プロ入り前

マコーは、セントルイスの地元高校から、最終学年には名門モントロス・クリスチャン高校に転校。ここでは、後にNBAのスーパースターとなるケビン・デュラントらを輩出したことで知られています。マコー自身もチームをシーズン20勝5敗という好成績に導き、注目を集めました。大学はネバダ大学ラスベガス校（UNLV）に進学し、2年間プレー。平均12.2得点、4.2リバウンド、3.3アシスト、1.98スティールを記録しました。2年生時の2015-16シーズンには、平均14.4得点、5.2リバウンド、3.9アシスト、2.48スティールをマークし、マウンテン・ウェスト・カンファレンスの2ndチームとオールディフェンシブチームに選出されるなど、その才能を発揮しました。

NBAキャリア

ゴールデンステート・ウォリアーズ時代 (2016-2018)

大学で2年間プレーした後、マコーは2016年のNBAドラフトにアーリーエントリーを表明。ドラフトでは38位でミルウォーキー・バックスから指名されましたが、当時ゴールデンステート・ウォリアーズの重役であったジェリー・ウェストが、学生時代からマコーに注目しており、獲得を強く要請。その結果、2万4千ドルの現金とのトレードで、ウォリアーズがマコーとの交渉権を獲得しました。NBAサマーリーグを経て、2016年7月に正式にウォリアーズと契約。

2016-17シーズン開幕戦のサンアントニオ・スパーズ戦でNBAデビュー。2017年1月10日のマイアミ・ヒート戦で初の先発出場を果たし、107-95での勝利に貢献しました。ケビン・デュラントが左膝の負傷で戦線離脱した2月以降は、先発として起用される機会が増え、2月13日のデンバー・ナゲッツ戦では19得点を記録。その後もベンチプレーヤーとして貴重な役割を果たし、プロ1年目にしてNBAチャンピオンを経験しました。2017-18シーズンもウォリアーズは優勝し、マコーも2年連続でチャンピオンリングを獲得しました。

クリーブランド・キャバリアーズ、トロント・ラプターズ時代 (2018-2021)

2018年夏、制限付きFAとなったマコーは、ウォリアーズからの2年400万ドル（無保証）のオファーを拒否し、クリーブランド・キャバリアーズから提示された1年300万ドルのオファーシートにサイン。ウォリアーズはマッチングを見送り、キャバリアーズへの移籍が決定しました。しかし、左膝の負傷に悩まされ、2019年1月7日に解雇。

2019年1月10日、トロント・ラプターズと契約。ラプターズでもNBAチャンピオンを経験し、3年連続で異なるチームで優勝するという、非常に珍しい記録を達成しました。

その後

3年連続でNBAチャンピオンを経験したマコーでしたが、ラプターズでも確固たる地位を築くには至らず、2021年4月8日に解雇。以降は無所属の状態が続きましたが、2022年2月にデラウェア・ブルーコーツと契約し、NBAへの復帰を目指しています。

その他

2017年、2018年はウォリアーズ、2019年はラプターズでNBAチャンピオンとなっており、現役選手の中で3年連続で優勝を経験した唯一の選手です。この記録は、彼のキャリアにおける特筆すべき点と言えるでしょう。

外部リンク

選手の通算成績と情報 NBA
選手の通算成績と情報 NBA日本
選手の通算成績と情報 Basketball-Reference
UNLV Runnin' Rebels bio

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