パトロン (犬)

パトロン：ウクライナの英雄犬

パトロン（Patron, ウクライナ語: Патрон）は、2019年生まれのジャック・ラッセル・テリアで、ウクライナ国家非常事態庁のマスコットとして活躍する爆弾探知犬です。その名前はウクライナ語で「カートリッジ」を意味します。

爆弾探知犬としての活躍

パトロンは、主にチェルニーヒウ市で爆弾探知の任務に携わっています。特に2022年のロシアによるウクライナ侵攻中には、その能力を遺憾なく発揮し、多くの人々の命を救いました。2022年5月8日時点で、パトロンは236個ものロシア製爆発物の位置を特定し、その撤去に貢献しています。この功績により、彼は献身的奉仕のメダルを授与されました。

国民的英雄へ

パトロンは、その勇敢な活動を通じて、急速にウクライナの愛国心の象徴となりました。彼の活躍は、Facebookに投稿された動画をきっかけに広く知られるようになりました。その動画では、軍用車両に飛び乗ったり、瓦礫の周りを嗅ぎ回って危険物を探したりするパトロンの姿が捉えられており、多くの人々に感動を与えました。

戦略的コミュニケーション・情報セキュリティセンターがこの動画をTwitterで共有したことで、パトロンの物語はさらに広まりました。センターは、「パトロンの話はいずれ映画になるだろう」とツイートし、彼の活躍を称えました。

国際的な評価

2022年5月5日には、ウクライナ内務大臣のデニス・モナスティルスキーが、人道地雷除去国際調整センターの創設を発表し、パトロンが同センターのシンボルとなることを明らかにしました。

2022年5月8日（ウクライナ時間9日）には、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が、カナダのジャスティン・トルドー首相と共に、パトロンに献身的奉仕のメダルを授与しました。また、パトロンのハンドラーであるミハリオ・イリエフには、勇敢勲章勲三等が授与されました。ゼレンスキー大統領は、「既に私たちの土地から地雷を除去しているウクライナの英雄たちを称えたい。爆発物を無力化するだけでなく、地雷の脅威がある地域で必要な安全規則を子供たちに教えてくれる素晴らしい小さな兵士パトロンと共に」と述べ、パトロンの活動を高く評価しました。

さらに、パトロンはその活躍が国際的にも認められ、2022年5月27日には、フランスで開催されたカンヌ国際映画祭で、優れた演技を披露した犬に贈られる「パルム・ドッグ賞」の特別賞を受賞しました。

パトロンの貢献

パトロンは、その愛らしい外見とは裏腹に、非常に重要な役割を担っています。彼の爆弾探知能力は、多くの人々の命を救い、ウクライナの平和と安全に大きく貢献しています。また、彼の存在は、困難な状況に置かれたウクライナの人々にとって、希望と勇気の象徴となっています。

ギャラリー

(画像は省略)

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外部リンク

パトロンのインスタグラムアカウント

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