パドトロワ

パドトロワ：華麗なるスプリンターの軌跡

パドトロワは、バレエ用語「三人で踊る」を由来とする名を持つ、日本中央競馬会所属の競走馬でした。その名の通り、軽快な走りで多くのファンを魅了し、数々の重賞競走で輝かしい成績を残しました。

デビューからオープン入り

2009年11月、京都競馬場でデビュー。3着という結果からスタートした競走生活でしたが、続くレースで初勝利を収めます。その後は安定した成績を収め、2011年には準オープン競走である心斎橋ステークスを制覇し、オープン入りを果たしました。続くオーストラリアトロフィーでも勝利を収め、勢いに乗ります。函館スプリントステークスでは6着に終わりましたが、UHB杯では勝利し、6勝目を挙げました。スプリンターズステークスでは2着と健闘するも、香港スプリントでは14着と苦杯を舐めることになります。

重賞競走での活躍

2012年は、アイビスサマーダッシュとキーンランドカップで重賞初制覇、そして2勝目を飾ります。キーンランドカップではレコードタイムでの勝利という快挙を達成し、この活躍により2012サマースプリントシリーズのチャンピオンの称号を得ました。しかし、スプリンターズステークスでは8着、京阪杯では15着と結果を残せず、鞍上の安藤勝己騎手は、このレースを最後に引退を決意することになります。

2013年には、函館スプリントステークスで重賞3勝目を挙げ、鞍上の勝浦正樹騎手にとっても約5年半ぶりの重賞制覇となりました。しかし、アイビスサマーダッシュ、キーンランドカップでは連覇を逃し、スプリンターズステークスでも15着に終わりました。

引退と種牡馬生活

2014年、阪急杯、東京スプリントと2桁着順に終わり、競走馬登録を抹消されました。輝かしい現役生活に幕を閉じ、レックススタッドにて種牡馬としての新たな道を歩み始めます。

種牡馬としての成功と突然の死

種牡馬となったパドトロワは、初年度産駒から重賞ホースを輩出しました。特にダンシングプリンスは、カペラステークスなど複数のダート重賞を制覇する活躍を見せ、パドトロワの種牡馬としての価値を大きく高めました。しかし、2022年9月17日、15歳という若さで急死するという悲報が伝えられました。

血統と活躍馬

パドトロワの母は中日新聞杯優勝馬のグランパドドゥ、祖母はローズステークス優勝馬のスターバレリーナという名門血統を受け継いでいました。重賞2勝馬のアンドゥオールを叔父に持ち、皐月賞馬ロゴタイプやアグネスラズベリも近親にいます。

まとめ

パドトロワは、華麗な競走生活と種牡馬としての成功によって、競馬史にその名を刻みました。短いながらも、多くの記憶と感動を残した、まさに「華麗なるスプリンター」だったと言えるでしょう。その名前と活躍は、競馬ファンたちの心に長く残り続けることでしょう。

もう一度検索