アイビスサマーダッシュ

アイビスサマーダッシュについて

アイビスサマーダッシュは、日本中央競馬会 (JRA) が新潟競馬場で開催する重賞競走で、格付けはGIIIです。この競走は2001年に新設され、以降夏の風物詩として親しまれています。競走名「アイビス」は新潟県の県鳥であるトキの英名から来ており、新潟競馬場のスタンドにも「アイビススタンド」として使用されています。競走の優勝馬には新潟市長賞が送られます。

概要

アイビスサマーダッシュは、中央競馬の唯一の直線コース競走であり、芝直線1000メートルで行われます。この特異なコースは、その特性から速いタイムが出やすいことで知られています。創設初期の2001年から2005年までは、スプリンターズステークスへのステップレースとしての役割を担っていましたが、2005年からは国際競走に指定され、外国馬も参加できるようになりました。

競走は毎年夏の新潟開催のオープニング週に行われ、サマースプリントシリーズの一環として設定されています。牡馬と牝馬が混在して出走しますが、過去のデータによると牝馬の優勝数が圧倒的に多く、2020年までに開催された全20回の中で、牡馬は7回に対し、牝馬は13回勝っています。この傾向から、過去の数年は牝馬の勝利が目立つ結果となっています。特に2005年から2011年の期間には、牝馬の圧倒的な7連勝が記録され、これはJRAの他の重賞競走においても牝馬による最多連勝記録となっています。

競走条件

2024年における出走資格は、サラ系3歳以上で、JRA所属馬、地方競馬所属馬（最大2頭）、外国調教馬が優先出走可能です。負担重量は別定で、3歳は54kg、4歳以上は57kg、牝馬は2kg減と設定されています。また、他の競走で好成績を残した馬に対しては、出走時の負担重量が増加するルールがあります。2024年の賞金は1着4100万円、2着1600万円、3着1000万円とされています。

コースの特徴

競走は新潟競馬場の芝コースの直線1000メートルで行われます。このコースでは他の競馬場と比較して速いタイムが出やすく、2001年には中央競馬史上初めて1ハロン当たり10秒を切るラップが記録されました。2002年に勝利を収めたカルストンライトオは、53秒7というタイムで走破し、この記録は芝1000メートルのJRAレコードとなりました。そしてチェースはその時速67.0キロメートルに相当します。コース内の芝コンディションについては、周回コースでの馬の走行によってダメージを受けやすいため、外枠が有利とされています。

歴史

アイビスサマーダッシュは2001年に新設され、その後2005年に国際競走に変更されました。その後の年々、出走枠が地方馬から外国馬への調整が行われ、外国調教馬の出走枠も徐々に拡大しています。また、2020年には新型コロナウイルスの影響で無観客競馬として実施されるなど、時代に応じてその形を変えています。2023年には負担重量がグレード別定に改正され、さらに2024年には最終競走の発走時刻が18時25分に設定され、競走の進行方法にも工夫が施されています。

結論

アイビスサマーダッシュは、サマーシーズンにおける大きなイベントとして、多くの競馬ファンに愛されてきました。直線コースという特異性、牝馬の活躍、国際競走としての発展など、多岐にわたる面でその魅力が引き立っています。これからも新潟競馬場での競走として、競馬の一大イベントとなることでしょう。

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