パナソニック アビオニクス

パナソニック アビオニクス コーポレーションの概要

パナソニック アビオニクス コーポレーションは、航空機用の電子機器や設備の開発を行う企業で、パナソニックグループの一員です。もともとはパナソニック（現・パナソニックホールディングス）の34の事業部の一部としてスタートしましたが、組織改革に伴い、現在はパナソニック コネクトに傘下されています。

この企業は、世界中の航空会社にサービスを提供しており、日本航空、全日本空輸、ユナイテッド航空、エミレーツ航空、シンガポール航空など、名だたる航空会社を顧客に持っています。その市場占有率は70％を超え、パナソニックグループの中でも高い営業利益を上げる優良事業部として知られています。

歴史と技術の進化

パナソニック アビオニクスの起源は、自社で開発した小型で低振動のラジオ技術を活用した航空機用スピーカーの製造に遡ります。この技術は1980年にボーイング767にオーディオシステムとして採用され、大きな成果を収めています。1997年には、座席ごとに視聴したい映画を選ぶことができるシステムを世界で初めて開発しました。

最近では、旅客機の機内エンターテインメントシステムやインターネット接続に必要な機器の製造など、多岐にわたるサービスを展開しています。さらに、納品後のメンテナンスも行っており、世界の主要な空港には保守管理用のエンジニアが常駐しているため、顧客に対して安定したサポートを提供する体制が整えられています。

法的トラブル

2018年4月30日には、アジア地域の販売代理店に対する支払いを隠蔽するために帳簿を改ざんした疑いが持たれ、アメリカの司法省と証券取引委員会（SEC）から調査を受けました。その結果、2億8060万ドル（約300億円）の制裁金を支払うことで合意したことが、自社の公式発表を通じて明らかになりました。こうしたトラブルは、企業の信頼性に影響を及ぼす可能性があるため、今後の対応が注目されています。

日本国内の拠点

日本国内においては、パナソニック コネクトの一部門として、大阪府門真市に「パナソニック アビオニクス ビジネスユニット」が設置されています。このビジネスユニットは、国内での事業の推進や新たな技術開発に取り組んでいます。

まとめ

これまでの歴史を通じて、パナソニック アビオニクス コーポレーションは、航空機業界における技術革新の先駆者としての地位を築いてきました。今後も新たな挑戦を続けながら、航空機向け電子機器の分野でさらなる成長を目指すでしょう。

もう一度検索