パネル橋MGB

パネル橋MGB（Medium Girder Bridge）は、陸上自衛隊の施設科部隊に配備されている、可搬式の架橋装備です。従来のパネル橋の後継として採用され、その特徴は、大幅な軽量化と耐久性の向上にあります。従来のパネル橋と比較して重量が約半分に抑えられながらも、耐用重量は60トンまで増加しており、90式戦車などの重量車両も安全に通行できます。

運搬には、74式特大型トラックなどをベースとした専用の運搬車が用いられ、資材は現場まで迅速に輸送されます。現場では、運搬車の荷台から降ろされたパネルを、人力などを用いて組み立て、架橋作業を行います。このシステムにより、軽量かつ強度のある橋を迅速に構築することが可能となり、災害時などの緊急時における道路啓開に大きく貢献します。パネル橋MGBは、1997年度から陸上自衛隊への配備が開始されました。

東日本大震災においては、津波により落橋した南三陸町の国道45号・志津川水尻橋の代替として、パネル橋MGBが架橋され、被災地の復旧活動に貢献しました。この事例は、パネル橋MGBの迅速な展開能力と、災害対応能力の高さを証明するものとなりました。

諸元

全長：42,000mm
全幅：4,000mm
重量：58,500kg
耐用重量：60,000kg
製作：アイリアム・フェアリー（イギリス）

関連装備

パネル橋MGBは、以下の装備と関連があります。

67式戦車橋
91式戦車橋
81式自走架柱橋
07式機動支援橋
70式自走浮橋
92式浮橋
M3 水陸両用自走架橋車
パネル橋

これらの装備は、陸上自衛隊が保有する架橋装備の一部であり、様々な状況下での橋梁構築を可能にします。

参考文献

自衛隊装備年鑑 2006-2007 P98 朝雲新聞社 ISBN 4-7509-1027-9

外部リンク

* 陸上自衛隊 - パネル橋MGB

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