国道45号

国道45号の概略

国道45号は、日本の宮城県仙台市から青森市に至る一般国道であり、太平洋の沿岸を経て青森県十和田市を経由します。この路線は、三陸海岸の美しい景観を通りながら、重要な交通路の役割を果たしています。

概要

1963年に一級国道として指定された国道45号は、当初仙台市から八戸市までの延長507.4kmを誇る長大な路線でした。特にこの路線の中では、一部区間で車両の通行が不可能であったため、利用者には困難を強いました。それが1972年に行われた一次改築により、現在の413.2kmに短縮されると共に、所要時間も大幅に短縮されました。

この路線の特徴のひとつに、岩手県下閉伊郡岩泉町に位置する中野坂があります。ここは急勾配および急カーブが続く難所であり、特に久慈方向から宮古方向に向かう際には急な下り坂を抜ける必要があります。また、急勾配な部分には緊急避難所が設けられています。さらに、30km/h以上の速度で降坂していると警告音が鳴る特別なオービスも設置されており、運転者は十分な注意を払う必要があります。

路線データ

国道45号の起点は仙台市の青葉区に位置し、終点は青森市の青い森公園前です。途中、多賀城市や塩竈市、石巻市、気仙沼市などの重要な自治体を通過します。総延長は870.8kmで、実延長795.8kmを誇ります。

歴史

この路線は1953年に指定された二級国道111号八戸仙台線を前身としています。その後、1963年には他の二級国道と統合され、国道45号として新たに指定されています。この時期、道路状況が芳しくなく、通行に10時間以上かかるという状態が続いていました。1980年代にかけて改良が進み、現在では10時間を大幅に下回る時間で走行が可能です。

災害と復旧

国道45号は、2011年の東日本大震災により大きな被害を受けました。特に、歌津大橋や気仙大橋が津波によって破壊されましたが、その後の復旧工事により通行が可能な状態に戻されました。震災後には、地震や津波の影響を考慮した通行規制のための情報板が設置されるなどの安全対策も行われています。

自動車専用道路とバイパス

国道45号には、三陸沿岸道路や三陸縦貫自動車道など、複数の自動車専用道路が指定されています。これにより、国道45号の通行車両の流れを改善するための道路整備が行われています。また、各市の混雑を避けるために、多賀城バイパスや気仙沼バイパスなどのバイパス道路も設けられています。

観光ルートとしての役割

国道45号は、日本三景の一つである松島や美しい三陸海岸などを通るため、観光ルートとしても重要な役割を果たしています。そのため、多くの観光スポットを巡ることができる道路であり、車を利用する観光客にとって非常に魅力的なルートとなっています。

この国道は、日々の利用者だけではなく、観光客にとっても貴重な体験を提供し続けています。

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