パプアニューギニア総督

パプアニューギニア総督は、パプアニューギニアにおける国家元首であるイギリス国王の代理を務める役職であり、トク・ピシン語では'Missis Kwin'と呼ばれます。1975年の独立に伴い設置され、英連邦王国としてのパプアニューギニアにおける国王の権限を代行します。

概要

総督は、パプアニューギニアの国会による指名投票に基づき、国王が任命します。総督が不在の場合は、国会議長がその職務を代行します。また、総督は国会の決議によって罷免される可能性もありますが、現在までに罷免された例はありません。ただし、過去には、首相の意向を受けた女王の指示により、辞任した総督が存在します。

総督の役割は、形式的なものが中心ですが、国の重要な儀式への参加や、法律への署名、国会の召集など、多岐にわたります。また、総督は、パプアニューギニアの国民にとって、国王の代理として象徴的な存在であり、国の安定と統一を象徴する役割も担っています。

歴史

パプアニューギニア総督の歴史は、オーストラリア信託統治領時代に遡ります。当時は、オーストラリア政府が任命した行政官または高等弁務官が、パプアニューギニアの統治を行っていました。1975年の独立に伴い、総督の地位が確立され、パプアニューギニア独自の総督が任命されるようになりました。

選出方法

総督の選出は、国会の指名投票によって行われます。国会議員は、候補者の中から最もふさわしい人物を選び、投票を行います。最も多くの票を獲得した候補者が、次期総督として国王に推薦されます。国王は、国会の推薦に基づき、総督を任命します。総督の任期は特に定められていません。

歴代総督

以下に、オーストラリア信託統治領時代の行政官/高等弁務官から、独立以降の総督までを一覧で示します。

オーストラリア信託統治領時代

行政官/高等弁務官

独立以降

歴代総督

所属政党

歴代総督の中には、国民同盟党（NAP）や人民国家会議（PNC）といった政党に所属していた人物もいます。しかし、総督は、政治的な中立性が求められるため、在任中は党派的な活動は控えることが一般的です。

まとめ

パプアニューギニア総督は、国家元首であるイギリス国王の代理として、パプアニューギニアの国家運営において重要な役割を担っています。総督の選出は、国会の指名に基づき、国王が任命するという民主的なプロセスを経て行われます。総督は、パプアニューギニアの国民にとって、国王の代理として象徴的な存在であり、国の安定と統一を象徴する役割も担っています。

出典: rulers.org - Papua New Guinea, worldstatesmen.org - Papua New Guinea

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