パラリンピックのアルペンスキー

パラアルペンスキーとは


パラアルペンスキーは、障害を持ったスポーツ選手のために特化したアルペンスキーの競技です。身体障害、視覚障害、知的障害を持つ選手が参加できるように、様々な競技種目やクラス分けが用意されています。

歴史


このスポーツの起源は、第二次世界大戦の時期にさかのぼります。当時、戦傷者が多かったドイツやオーストリアでは、短いスキーを使い松葉杖を取り付けることで滑走を楽しんでいました。ルートヴィヒ・グットマンは、こうした身体障害者のスキー活動を推進することに貢献しました。

アメリカでは、グレートヒェン・フレーザーが陸軍病院に入院中の手足を失った戦士たちにスキーを教えるプログラムを開始しました。1960年代には、多くの団体が設立され、選手の支援が行われるようになりました。1969年、盲目のスキーヤーであるジーン・アイモアがアスペンで盲目選手向けのスキー教室を始め、視覚障害者の参加も促進されました。しかし、知的障害者のクラスについては、パラリンピックではまだ採用されていません。

年表


1. 1976年: 最初の冬季パラリンピックが開催され、アルペンスキーのスラロームと大回転が実施されました。
2. 1984年: ダウンヒルが加わり、シットスキーがデモンストレーション競技として行われました。
3. 1992年: アルベールビルパラリンピックで滑降と大回転が実施されました。
4. 1994年: スーパー大回転が新たに競技として加わりました。
5. 1998年: 視覚障害者と座位障害者用のクラスが追加されました。
6. 2006年: クラス分けが大幅に見直されることとなりました。

用具


パラアルペンスキーでは、チェアスキーという特別な用具が使用されます。これは主に下肢障害を持つ選手が利用するもので、従来のスキーと異なり座ったままで滑走できるように設計されています。さらに、視覚障害者はガイドと共に滑ることが認められています。ガイドは、スキーヤーにコース情報を提供し、安全に滑走できるようサポートします。

競技種目


パラアルペンスキーの競技は、国際スキー連盟の規則に基づき、以下の種目が実施されています。

クラス分け


この競技のクラス分けは、参加者の障害の種類に基づいて、公平な競争を実現するために設計されています。スキーヤーは医師による評価を経て分類されます。初期には機能的な分類が試みられましたが、最終的に医学的な分類が採用されました。最初の冬季パラリンピックでは、選手は2つのクラスで競技しましたが、1980年代に入り車椅子バスケットボールの方式を参考にする形で新たなクラスが取り入れられました。

関連項目



外部リンク


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