パリメトロ3号線

パリメトロ3号線：パリを東西に貫く地下鉄路線

パリメトロ3号線は、フランス・パリの地下鉄を運行するパリ交通公団（RATP）が運営する路線の一つです。パリ北西部郊外のポン・ド・ルヴァロワ＝ベコン駅から、パリ中心部を東西に横断し、東部郊外のガリエニ駅までを結んでいます。全長約11.7kmの全線地下路線で、数多くの観光名所や主要駅に停車する、パリの交通インフラを支える重要な路線です。

歴史：1世紀以上にわたる発展

3号線の歴史は、1898年のメトロ整備計画にまで遡ります。当初はパリ西部から東部を結ぶ路線として計画されましたが、その後、路線計画の変更を経て、現在のルートが決定されました。1904年、ヴィリエ駅からペール・ラシューズ駅間が最初に開業。その後、段階的な延伸工事が行われ、1971年には現在の終点であるガリエニ駅まで開通しました。この延伸工事の中で、3号線の一部であった区間が3bis線として分離されたことも大きな出来事です。

開業から現在まで、数々の改修や延伸が行われており、その歴史はパリの都市発展と深く関わっています。特に、1969年にはガンベタ駅とマルタン・ナドー駅の統合が行われ、現在のガンベタ駅の形態が完成しました。

路線概要：パリ中心部を東西に横断

3号線はパリ中心部の北側を東西に走り、サン・ラザール駅、オペラ駅、レピュブリック広場駅など、主要な駅に停車します。特に、サン・ラザール駅からレピュブリック広場駅にかけては、1号線とほぼ並行して走行しています。しかし、ペール・ラシューズ駅からガンベタ駅にかけては、約40パーミルの急勾配が存在するなど、複雑な地形の都市部を走行していることがわかります。

路線の西端は、パリ市外、オー＝ド＝セーヌ県ルヴァロワ＝ペール市にあるポン・ド・ルヴァロワ＝ベコン駅。一方、東端はセーヌ＝サン＝ドニ県バニョレ市にあるガリエニ駅です。パリ市街地だけでなく、郊外地域をも網羅していることがわかります。

車両：MF 67とその特徴

1967年以降、3号線ではMF 67という車両が使用されています。これは、MF 67が初めて導入された路線でもあります。5両編成で、1、3、5両目が電動車という構成が基本ですが、一部編成では電動車の配置が異なるものも存在します。全長約90mで、各車両に片側4つのドアが設置されているため、多くの乗客を一度に輸送できます。ただし、通常は車両間の乗客の行き来はできません。車両基地はサン・ファルジョーにあり、大規模な検査や改修作業は7号線のショワジー車両基地で行われています。

駅一覧：主要駅と接続路線

3号線には多くの駅があり、それぞれがパリの街の風景を反映しています。特に、サン・ラザール駅、オペラ駅、レピュブリック駅など、複数のメトロ路線やRER（パリ郊外電車）と接続する駅は乗換の利便性が高く、パリ市内へのアクセスに欠かせません。各駅には周辺のランドマークや歴史的背景に由来する名前が付けられている場合が多く、パリの街の歴史や文化を知る上で興味深い情報源となります。

例えば、ルイーズ・ミシェル駅は1946年に改名されました。また、レピュブリック駅はレピュブリック広場に位置しており、5、8、9、11号線と接続しています。サン・ラザール駅はフランス国鉄とも接続し、パリの主要交通拠点となっています。各駅には、その歴史や周辺環境を知るための手がかりが隠されています。

廃駅：マルタン・ナドー駅

かつてはペール・ラシェーズ駅とガンベタ駅間にマルタン・ナドー駅が存在していましたが、ガンベタ駅の改造工事に伴い、1969年に廃止されました。しかし、旧マルタン・ナドー駅のホーム跡は通路として活用されており、歴史の痕跡を感じることができます。

まとめ：パリ市民の生活を支える重要な路線

パリメトロ3号線は、100年以上の歴史を持つ、パリ市民の生活に欠かせない交通機関です。その歴史、路線概要、駅、車両、さらには廃駅となったマルタン・ナドー駅の歴史まで含め、パリの街の歴史や文化を深く理解するための貴重な情報源となっています。これからも、パリの街の発展とともに、その役割を担い続けるでしょう。

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