パリ・ベルシー駅

パリ・ベルシー駅について

パリ・ベルシー駅（Gare de Paris-Bercy）は、フランス・パリの12区に位置するフランス国鉄の駅です。この駅はリヨン駅と密接に関連しており、主要ターミナルの一つとは見なされていません。ベルシー駅は他の始発駅に比べて規模が小さく、設計や運用においてもリヨン駅に依存しています。ここでは、ベルシー駅とメトロの6号線および14号線の両方について詳しくご紹介します。

発着する路線と列車

ベルシー駅を出ると、すぐにリヨン駅へ向かう路線と接続します。この駅から発車する主要な列車には、国内外の行き先が含まれています。具体的には、次のような路線があります。

• - アンテルシテ: クレルモン＝フェラン（ヌヴェール、ムーラン、ヴィシー経由、全車指定席）、ヌヴェール（全車自由席）
• - オートトラン（カートレイン）: 自動車と乗客を運ぶサービスで、アヴィニョン、ボルドー、リヨン、マルセイユ、トゥールーズなどへの便があります。
• - TERブルゴーニュ: ディジョンやラローシュ＝ミジャンヌなどへの地域列車も発着します。

さらに、この駅は団体専用列車や観光列車の発着駅としても使用されており、2012年からはSNCFの高速バス「ブラブラカー」のターミナルとしても機能しています。かつては夜行列車も発着していましたが、現在はリヨン駅が主要なターミナルとなっています。

駅の歴史

ベルシー地区は、18世紀からセーヌ川を利用したワインの集積地として知られていました。1850年代にリヨン駅との鉄道が開通すると、貨物駅が設けられ、周辺にはワインの倉庫が整備されるようになりました。19世紀末には、ブルゴーニュやプロヴァンスから多くのワインが運ばれ、その発展が見られました。

しかし、第二次世界大戦後にはその需要が減少し、貨物駅はベルシー公園やショッピングエリア「ベルシー・ヴィラージュ」として再開発されました。1976年には旅客用の駅舎が開業し、リヨン駅の混雑を緩和するための役割を果たしました。

その後、2000年からはパリでのオートトランの発着点がベルシー駅に移り、2001年にはイタリア方面の夜行列車も受け入れるようになりました。2011年にはクレルモン＝フェラン行きの列車がこの駅に移され、現在の機能が確立されました。

駅構造

ベルシー駅は、リヨン駅に隣接して南東方向に向かう線路に位置しており、全体は盛土上にあります。旅客用ホームは3面6線を持ち、自動車積み込み用のホームも備えています。ホームは行き止まりになっており、駅舎はその先端に位置しています。

また、パリメトロ6号線と14号線もこの駅に接続しており、いずれも地下に相対式ホームを持っています。6号線は1909年に開業し、14号線は1998年に開業しました。

駅周辺の見どころ

ベルシー駅周辺にはさまざまな施設があります。ベストスポットはベルシー公園で、ここにはベルシー・アレナやベルシー＝セーヌ・バスターミナルがあり、周辺にはフランス経済省ビルや映画館の博物館、ショッピングエリア「ベルシー・ヴィラージュ」があります。公園を抜けてシモーヌ・ド・ボーヴォワール橋を渡ると、フランソワ・ミッテラン図書館や関連する再開発地区にたどり着きます。

このように、パリ・ベルシー駅は歴史的な背景とともに、便利な交通の拠点として多くの利用者に親しまれています。

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