パリ・ラ・デファンス・アレナ

パリ・ラ・デファンス・アレナ：フランスを代表する多目的スタジアム

パリ・ラ・デファンス・アレナは、フランスのパリ西部近郊、ナンテールにある屋内スタジアムです。ラグビーリーグの強豪チーム、ラシン92の本拠地として有名であり、その近代的なデザインと設備から、多様なスポーツイベントやコンサートなどに利用されています。

建設と設計

2017年、当初は「Uアレナ」という名称でオープンしました。建築家クリスチャン・ド・ポルザンパルクによって設計され、総工費3億5300万ユーロという巨額の投資を投じて建設されたこのスタジアムは、完全密閉型を特徴としています。このタイプのスタジアムとしては、ノルウェーのテレノール・アリーナに次ぐヨーロッパで2番目の規模を誇ります。

完成を記念して、世界的ロックバンド、ローリング・ストーンズがこけら落とし公演を行い、世界中から注目を集めました。その後、フランス代表と日本代表によるラグビーのテストマッチが開催されるなど、早くもその存在感を示しました。

命名権と改名

2018年には、パリ・ラ・デファンスの都市再開発事業との間で10年間の命名権契約が締結され、現在の「パリ・ラ・デファンス・アレナ」へと改名されました。この契約は、3000万ユーロにのぼるといわれています。

オリンピック会場としての役割

2024年に開催されるパリオリンピックでは、このスタジアムが重要な役割を果たします。競泳競技の全種目と、水球の決勝トーナメントがここで行われる予定です。オリンピックという世界的な舞台で、パリ・ラ・デファンス・アレナは、その能力を存分に見せる機会を得ることになります。

日本のラグビー場建設への影響

人工芝の完全密閉型スタジアムという点で、パリ・ラ・デファンス・アレナは、日本の新たなラグビー場建設にも大きな影響を与えています。2027年の運用開始を予定している新秩父宮ラグビー場（仮称）は、このスタジアムをモデルとして計画されたと言われています。日本のラグビー界の未来を担うこの新スタジアムは、パリ・ラ・デファンス・アレナの高い技術力と機能性を継承し、日本のスポーツ界の発展に貢献するでしょう。

まとめ

パリ・ラ・デファンス・アレナは、単なるスタジアムではなく、都市開発や国際的なスポーツイベント、そして技術革新を象徴する存在です。その歴史、設計、そして将来への影響は、スポーツ界のみならず、建築界や都市計画においても重要な意味を持ちます。今後、このスタジアムがどのような発展を遂げていくのか、注目が集まります。

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