パルミトレイン酸

パルミトレイン酸とは

パルミトレイン酸は、化学式CH3(CH2)5CH=CH(CH2)7COOHで表される不飽和[[脂肪酸]]の一種です。 16:1(n-7)または16:1Δ9と表記されることもあります。ヒトの脂肪組織のグリセリド中に存在し、肝臓で特に高濃度で見られます。体内の様々な組織に存在し、デルタ-9不飽和化酵素の働きにより、パルミチン酸から生合成されます。

パルミトレイン酸の供給源

パルミトレイン酸は、様々な動植物油や魚介油に含まれており、経口摂取が可能です。特に、マカダミアナッツ油やシーバックソーン油には高濃度で含まれており、それぞれ約17%、40%を占めます。

パルミトレイン酸の生理的効果

パルミトレイン酸は、インスリン感受性の改善、肝臓への脂肪沈着の抑制、脂肪酸合成への影響など、様々な生理的効果が研究されています。ホルモン様の効果を持つ「リポカイン」としての側面も注目されています。

インスリン感受性の改善

パルミトレイン酸は、炎症を抑制することでインスリン感受性を高める効果が示唆されています。炎症原遺伝子の発現を抑制し、肝臓脂質の代謝を促進することで、インスリンの働きを助けます。糖尿病マウスを用いた研究では、高血糖や高トリグリセリド血症を改善する効果も確認されています。

体重への影響

パルミトレイン酸は、体重に影響を与える信号分子としても機能することが示唆されています。脂肪酸酸化酵素によって利用されることから、パルミトレイン酸を豊富に含む油を摂取することで、肥満の抑制に繋がる可能性も考えられています。

注意:
パルミトレイン酸の効果については、まだ研究段階であり、確立されたものではありません。摂取量や個人の体質によっては、期待される効果が得られない場合や、副作用が生じる可能性もあります。サプリメント等で摂取する場合は、医師や専門家にご相談ください。

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