パルラーダ (防護巡洋艦)

パルラーダ（津軽）の艦歴と魅力

パルラーダまたは津軽は、ロシア帝国海軍に所属していたヂアーナ級防護巡洋艦です。この艦は、日露戦争における旅順攻囲戦で重要な役割を果たしましたが、最終的には日本海軍の艦艇として再編成されました。以下では、パルラーダの艦歴やその特徴、そして日本海軍での運命について詳しく見ていきます。

艦の概要

パルラーダは、1899年8月28日に進水し、1901年11月2日に竣工してサンクトペテルブルクの造船所からバルト艦隊に編入されました。1903年には旅順港に到着し、日露戦争開戦後はそこを拠点として出撃を重ねました。しかし、旅順攻囲戦では日本軍の攻撃により、1904年12月9日、重大な損傷を受け着底してしまいました。

戦争の終息後、1905年1月1日、日本軍が旅順港を占領する際に艦は捕獲され、浮揚修理を経て日本海軍に編入されました。艦名は日本の津軽海峡に由来する「津軽」と改称され、二等巡洋艦としてサービスを開始しました。

艦歴の詳細

ロシア海軍時代のパルラーダ

パルラーダは、旅順において艦隊の戦闘に従事しました。特に黄海海戦に参戦し、日本海軍との接触を持ちましたが、最終的には敵の攻撃により壊滅的な損傷を受ける運命にありました。これにより、艦は戦闘不能となり、旅順港内で沈没しました。

日本海軍における津軽

日露戦争後の1905年、日本軍によって捕獲された後、艦は浮揚作業が行われ、成功裏に修理を受けました。艦名の「津軽」は、重要な地理的名所である津軽海峡にちなんで名付けられました。1906年には艦艇として佐世保に移動し、1911年以降は訓練艦としても機能するようになりました。

第一次世界大戦中の1914年から1918年にかけては大改修が施され、敷設艦としての役割を果たすことになります。

1922年、津軽は艦籍から除籍され、雑役船となりました。1924年には廃船後の処理が決まります。それに続いて、1926年には艦体が横須賀市に売却され、艦の構造物が取り除かれることとなりました。

後日談

津軽が沈没した後の1926年、漁業組合からの要請により、その残骸が撤去されることになります。その令状のもと、艦体引き上げのために横須賀市との間で贈収賄の疑いが生まれ、これが「津軽疑獄事件」へと発展しました。横須賀市の市議たちが贈収賄を受け取ったとして摘発され、波紋を広げました。

この艦の歴史は、戦争や海軍の変遷を象徴するものであり、パルラーダの艦体やその計画の変化は、当時の海軍の戦略的思考と関連しています。

結論

パルラーダ（津軽）の艦歴は、日露戦争や第一次世界大戦という歴史の中で、単なる軍艦の枠を超えた重要な意味を持っています。艦名や艦種の変更を通じて、日本海軍に与えられた影響は深く、今なお多くの人々の関心を引き続けているのです。

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