パロ空港

パロ空港について

パロ空港（Paro Airport）は、ブータン王国の首都ティンプーから西へ約6kmに位置する、パロ市にある国際空港です。ゾンカ語では「སྤ་རོ་གནམ་ཐང༌།」と表記されます。ブータン国内で唯一の国際空港であり、同国のフラッグキャリアであるドルック・エアと、ブータン・エアラインズの本拠地でもあります。

空港の特徴

パロ空港は、その地理的な特徴から、世界でも最も離着陸が難しい空港の一つとして知られています。周囲を急峻な山々に囲まれているため、航空機の離着陸には高度な操縦技術が要求されます。そのため、パイロットは特別な訓練を受ける必要があり、有視界飛行方式でのみ運用され、日出から日没までの時間帯に限られています。天候条件にも大きく左右されるため、フライトスケジュールは変動しやすいのが現状です。

空港の建物は、ブータンの伝統的な建築様式を取り入れており、その美しい外観は観光客にも人気です。内部には、ブータンの工芸品や土産物を扱う免税店も数店舗あります。品揃えはパロ市街に比べると少ないですが、記念紙幣や硬貨など、市街ではあまり見られない珍しいアイテムも販売されています。空港ロビーの前には駐車場が設けられています。

歴史

パロ空港は、ブータンの航空輸送において重要な役割を果たしてきました。ドルック・エアとブータン・エアラインズが主要な利用者であり、両航空会社はここを拠点として国内外の路線を運航しています。近年では、ネパールの民間航空会社であるブッダ・エアーも乗り入れを開始し、チャーター便の運航便数を増やしています。これにより、ブータンへの観光客のアクセスが向上し、経済発展にも貢献しています。

就航航空会社と就航都市

パロ空港には、国際線と国内線が就航しています。

国際線

ドルック・エア
ブータン・エアラインズ
ブッダ・エアー（チャーター便）

就航都市

国際線と国内線の就航都市については、定期的に変動があるため、最新の情報は各航空会社のウェブサイト等で確認が必要です。

パロ空港の課題と展望

パロ空港は、その特殊な地形と気象条件から、運航上の制約が多いという課題を抱えています。滑走路の拡張や、より高度な航法システムの導入など、安全性と利便性を向上させるための取り組みが求められています。今後、ブータンの観光産業のさらなる発展とともに、パロ空港の重要性はますます高まることが予想されます。

その他の情報

ブータンの空港の一覧：ブータン国内には他にいくつかの空港がありますが、国際線が発着するのはパロ空港のみです。
* 外部リンク：詳細な情報については、ブータン運輸省航空局の公式サイト（Paro International Airport - Department of Air Transport, Bhutan）をご参照ください。

パロ空港は、そのユニークな立地と美しい建築が、訪れる人々に特別な印象を与える空港です。ブータンを訪れる際は、ぜひその雄大な景色を体験してください。

もう一度検索