パンテック&キュリテル

パンテック（Pantech）概要

パンテックは、韓国の携帯電話専業メーカーで、かつてはサムスン電子やLGエレクトロニクスとともに、韓国における主要な3大携帯電話メーカーの一角を担っていました。特に2011年には、韓国国内のシェアでLGエレクトロニクスと第2位を懸けて激しい競争を繰り広げていました。その背景には、世界的にも第7位のシェアを誇り、「Pantech」ブランドでCDMAやGSM形式の携帯電話端末を供給していたことがあります。

日本市場ではあまり広く知られていなかったものの、2005年から2012年にかけてKDDI・沖縄セルラー電話と提携し、au向けにスマートフォンを含む様々な携帯電話端末を提供していました。パンテックは、日本法人として「パンテック・ワイヤレス・ジャパン」を設立し、その名を広めました。その際、会社名に「キュリテル」を使用することはありませんでした。

しかしながら、2014年に経営破綻を迎え、以後は新たな製品を発売することなく、保有する特許をライセンス提供する企業へと転身しました。

沿革

パンテックの歴史は1991年にさかのぼります。当初はポケットベルを製造する企業として設立され、1997年には韓国証券取引所に上場しました。そして1998年からは携帯電話端末の製造に移行し、モトローラ等へのOEM供給を通じて海外市場への進出を果たしました。

2001年には、韓国の通信大手である現代グループの携帯電話部門を買収し、本格的に韓国市場に参入。2005年にはSKテレコムの子会社を買収し、日本市場にかかるハードウェアの供給を始めました。

しかし、経済的な厳しさが影を落とし、2014年には3度目のワークアウトを適用され、8月には法廷管理手続きを開始。その後、再生に向けた努力が続けられましたが、欲しいと手を挙げる企業がなく、最終的には特許の売却やライセンス提供を行う企業へと変わりました。

ブランドと製品

パンテックは、他のブランドと同様に時代ごとに異なる製品群を展開してきました。特に、OEM時代の流れを引き継ぐ「Pantech」ブランドや、韓国内向けの「Curitel」ブランド。「SKY」ブランドも存在し、こちらは主に韓国内で展開されていました。

特に日本における受け入れられ方は「簡単ケータイ」シリーズに見て取れ、A1405PTやA1406PTなどがリリースされ、広く利用されたモデルとなっています。これらは特にシニアユーザーを意識して設計されており、使いやすさ等に特化した製品ラインでした。

最後にリリースされたVEGA PTL21は、同社初のau 4G LTEに対応したスマートフォンで、2012年11月に発売されました。これは事実上、パンテックが日本市場で投入した最後の端末となりました。

パンテックはその後も保有特許のライセンス提供を通じて活動を続けており、特に特許市場における収益化にも注力しています。これにより、かつての名声を持ち続けつつ、新たな道を探求している状況です。

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