パーコレータ

パーコレーターは、コーヒーを抽出するための器具、またはその抽出方法を指します。1827年にフランスで考案され、特にアメリカの西部開拓時代に広く使われるようになりました。外見は普通のポットのようですが、蓋を開けると、運動会の玉入れに使われるような籠状のものが内蔵されているという独特な構造をしています。

抽出方法

1. 籠の部分に、粗挽きのコーヒー豆を入れます。
2. 籠の少し下まで水を注ぎます。
3. 火にかけて沸騰させます。
4. 蓋にある透明なつまみから見えるコーヒー液の色を確認しながら、適切な時間で火を止めて抽出を完了させます。

抽出原理

パーコレーターの内部には、足の長い漏斗を逆さにしたような支柱があります。水が沸騰して蒸発すると、籠の下の空間の圧力が上昇し、水面を押し下げます。これにより、支柱内の湯が押し上げられ、上部から間欠泉のように噴き出します。この熱湯が籠の中のコーヒー豆に降りかかり、抽出が行われます。

抽出されたコーヒー液は下に落ち、再び下の湯と混ざります。そして、再び支柱から噴き上がり、籠内の豆にかかるというサイクルを繰り返すことで、コーヒーの抽出が進みます。蓋のつまみ部分は、ガラスや透明なプラスチックでできており、噴き出した熱湯が内側に当たるようになっています。抽出が進むにつれてつまみに付着する湯の色が濃くなるため、好みの濃さになったら火を止め、籠の部分を取り外して通常のポットのようにコーヒーを注ぎます。

特徴・欠点・用途

パーコレーターは、他の抽出器具とは異なり、コーヒーフィルターを使用しません。構造がシンプルで故障が少なく、洗浄も簡単であるという利点があります。しかし、覗き窓から見える湯の色だけで最適な抽出具合を判断するには、経験が必要です。薄味から濃い味まで自由に調整できるのは利点ですが、毎回抽出具合が安定しないという欠点でもあります。また、抽出されたコーヒー液は常に加熱された状態になるため、コーヒーに含まれる成分が酸化し、味の劣化が起きやすいとされ、味の観点から評価が低いという意見も存在します。

このような背景から、本格的なコーヒーショップではほとんど見かけませんが、手軽さと丈夫さからアウトドアでの利用によく用いられています。一度に3〜5人分を作れる500〜700ml程度のサイズが一般的です。

脚注

注釈:

出典:

関連項目

• - 沸騰
• - パーコレーション
• - モカエキスプレス

もう一度検索