パース・オーバル

パース・レクタンギュラー・スタジアム

パース・レクタンギュラー・スタジアムは、オーストラリア西部の西オーストラリア州パースに位置するスタジアムで、公式の名称はHBFパークです。このスタジアムは、1996年からサッカーのパース・グローリーのホームグラウンドとして利用されており、ウェスタンオーストラリア・ラグビーリーグの本拠地ともなっています。かつての名称はロットン・パークでした。

現在の利用状況

このスタジアムは、立ち見席を含むと約18000人を収容することができます。主にサッカーとラグビー（ユニオン・リーグ）の試合に使用されていますが、時には音楽コンサートの会場としても利用され、その際には最大で30000人の観客を収容できるというのが特長です。Aリーグに参加するパース・グローリーの他に、2007年に一度限り開催されたオーストラリアン・ラグビー・チャンピオンシップでもパース・スピリットが本拠地として使いました。また、2009年にはNRLの公式戦も行われています。

パースをフランチャイズに持つウェスタン・フォースは、2009年までスビアコ・オーバルを本拠地としていましたが、フィールドが楕円形だったために観客席からの距離が問題となり、2010年シーズンより当スタジアムを利用し始めました。このため、観客席が増設され、最終的には約25500人まで収容能力が拡大される予定です。

独特の設計

このスタジアムには「テラス」と呼ばれる立ち見エリアが北側スタンドに残されており、通常のスタジアムとは一線を画す特色を持っています。特に「シェッド」という名の屋根付きエリアは、パース・グローリーの試合において非常に熱心なファンが集まることで知られています。

歴史

スタジアムのある土地は、かつてパース市長であったウィリアム・ロットンの私有地でしたが、1904年にロットンがこの土地をパース市に売却し、住民の憩いの場として活用されることになりました。1910年には現在でも残る入場門が建設され、オーストラリアン・フットボールのイーストパースFCが本拠地として利用するようになりました。1999年までこのスタジアムをホームとしたイーストパースFCの他にも、ウェストパースFCやパースFCの試合がここで行われました。

この土地ではクリケットの試合も開催されており、ノースパースとユニバーシティというチームがそれぞれ1912年から1975年、1913年から1929年までホームスタジアムとして使用。サッカーの試合も早い段階から行われており、1903年には約2000人の観客が訪れる試合が開催されていました。1905年には西オーストラリア州サッカー協会が土地購入を試みましたが、価格交渉がまとまらず断念。

1927年には、西オーストラリア州選抜チームがチェコスロバキアから招いたボヘミアンズ1905に大差で敗れる屈辱も経験しました。2004年には改修工事が行われ、パース・オーバルは長方形のグラウンドと常設スタンドを備えたスタジアムに生まれ変わりました。パース・グローリーが1996年から試合を行うようになった後も、観客の利便性を高めるために仮設スタンドが設置されていましたが、その後本格的な改修が進みました。

観客数の記録としては、1969年のオーストラリアン・フットボールの試合で26760人を数え、サッカーにおいては1998-99シーズンのパース・グローリー対サウスメルボルンFC戦で18067人が最高の動員数でした。

コンサートの開催

さらに、パース・オーバルはコンサート会場としても名を馳せており、数々の著名アーティストがここでパフォーマンスを行いました。ルチアーノ・パヴァロッティやロジャー・ウォーターズ、エリック・クラプトンといった大物アーティストが登場しています。フリートウッド・マックやホイットニー・ヒューストンなどの公演も行われ、音楽イベントとしての利用も多岐に渡ります。

結論

このように、パース・レクタンギュラー・スタジアムはサッカーやラグビーの試合だけでなく、音楽イベントにも利用される重要な施設であり、その歴史は深く、地域のスポーツ文化に貢献しています。

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