パーラメント (バンド)

パーラメント (Parliament)

アメリカのファンクバンド、パーラメントは1955年に、当時14歳のジョージ・クリントンが結成したドゥーワップグループ「ザ・パーラメンツ」を起源としています。バンドはミュージックシーンにおいてユニークなスタイルを確立し、特に1970年代以降、その影響力は絶大でした。彼らの音楽はPファンクとして知られ、ファンカデリックとのコラボレーションにより、さらなる成功を収めました。

キャリアの始まり

前身となるザ・パーラメンツは、1967年に「（アイ・ウォナ）テスティファイ」という曲がヒットし、ソウルチャートで3位、ポップチャートで20位を記録しました。しかし1968年には、レコード会社との契約により、グループ名を使用できなくなります。このため、彼らはバックバンドと共にファンカデリック名義で活動を始めました。その後、グループ名の使用権が解決するとともに、再び「パーラメント」としても音楽活動を続けるようになります。このパーラメントとファンカデリックの音楽は、革新的で、さまざまなジャンルを融合させた特徴があります。

1970年にインヴィクタス・レコードと契約し、最初のアルバム『オズミウム』を発表しました。この後、1974年から1980年にかけてカサブランカ・レコードとともに9枚のアルバムをリリースしました。特に「ギヴ・アップ・ザ・ファンク」（1976年）や「フラッシュ・ライト」（1977年）などは大ヒットし、パーラメントの名を広める要因となりました。

主なメンバー

パーラメントの主要メンバーにはジョージ・クリントン、ブーツィー・コリンズ、バーニー・ウォーレルが含まれます。特にウォーレルのピアノとキーボードが際立っており、ファンクのリズムに宇宙観を感じさせる表現がなされています。バンド内にはファンカデリックのメンバーとも多くが重複していますが、パーラメントは独自の音楽スタイルを確立しています。

1980年代以降

1980年代の初め、クリントンはパーラメント及びファンカデリック名義での活動を一旦終了し、1982年にはソロ活動を開始しました。その後も「Pファンク・オール・スターズ」として過去のメンバーと共演を続けています。バンドの活動は時代を超えて多くのファンに愛され、彼らの音楽は一世を風靡しました。

栄誉

1997年、パーラメントとファンカデリックはロックの殿堂入りを果たしました。プレゼンターにはプリンスが務め、その価値が認められた結果となりました。また、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」においても58位に選出されています。このように、パーラメントの音楽と彼らが持つ影響力は、今後も多くのアーティストに引き継がれ、音楽界に大きな足跡を残し続けるでしょう。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

• - 『オズミウム』 - Osmium (1970年、Invictus)
• - 『アップ・フォー・ザ・ダウン・ストローク』 - Up for the Down Stroke (1974年、Casablanca)
• - 『チョコレート・シティ』 - Chocolate City (1975年、Casablanca)
• - 『マザーシップ・コネクション』 - Mothership Connection (1975年、Casablanca)
• - 『ザ・クローンズ・オブ・ドクター・ファンケンシュタイン』 - The Clones Of Dr. Funkenstein (1976年、Casablanca)
• - 『ファンケンテレキーVS.プレイスボ・シンドローム』 - Funkentelechy vs. the Placebo Syndrome (1977年、Casablanca)
• - 『モーター・ブーティー・アフェア』 - Motor Booty Affair (1978年、Casablanca)
• - 『グローリィホーラストゥピューティッド』 - Gloryhallastoopid (1979年、Casablanca)
• - 『トロンビピュレイション』 - Trombipulation (1980年、Casablanca)
• - 『メディケイド・フロード・ドッグ』 - Medicaid Fraud Dogg (2018年、C Kunspyruhzy Records)

ライブ・アルバム

• - 『ライヴ!! Pファンク・アース・ツアー』 - Live: P-Funk Earth Tour (1977年、Casablanca)
• - Live, 1976-1993 (1996年、Sequel)

参考文献

『ファンクはつらいよ　ジョージ・クリントン自伝』は、2016年にDU BOOKSから出版され、ジョージ・クリントンとベン・グリーンマンの著作です。この本は彼の音楽キャリアを学ぶための貴重な情報源とされています。

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