パール・スタジオ

パール・スタジオ（Pearl Studio）

パール・スタジオは中華人民共和国に拠点を置くアニメーション制作会社で、2012年に設立されました。元々はオリエンタル・ドリームワークスと呼ばれており、アメリカのドリームワークス・アニメーションと中国の企業との共同出資によって生まれました。 現在、主に中国に関連したアニメ映画や実写映画の制作、さらにはそれらの配給を手掛けています。

設立の背景

パール・スタジオは2012年8月6日、ドリームワークス・アニメーション（DWA）と上海メディアグループを含む3つの中国企業との共同出資により設立されました。ドリームワークスの出資比率は45%、残り55%は中国のパートナー企業が保有しています。設立当初、DWAはおよそ3億5000万ドルを投資しました。

しかし、2016年に公開された最初の長篇アニメ映画『カンフー・パンダ3』は興行面で期待を下回り、その結果としてアニメーターが40人程リストラされました。この影響を受け、会社の方向性が見直されることになります。

会社の経営変化

2018年2月1日、チャイナ・メディア・キャピタルがパール・スタジオの全株式を取得し、会社名が現在の「パール・スタジオ」に変更されました。新たに就任したCEO、フランク・ジュウは、海外向けに年に1～2本の長編アニメ映画を制作する計画を発表しました。また、同年6月14日には香港の著名映画監督チャウ・シンチーとの共同プロジェクトとして、中国の古典文学『西遊記』をテーマにしたアニメ映画の制作が報じられました。この作品は後に『モンキー・キング』として2023年8月にNetflixで配信されました。

今後の展望

2021年12月2日、パール・スタジオは今後の戦略としてヤングアダルト層に向けたコンテンツへの注力を決定し、3本の長編アニメ企画を発表しました。同時に、動画配信サービスやインタラクティブメディアなど新たな配信経路の開発や、世界各国のアニメ関連団体との連携を通じた人材育成プログラム「ドリームフレーム（Dream Frame）」の開始も発表されました。このプログラムは様々なアニメ作品を対象にしたコンペティションを実施し、受賞者には制作資金の提供などの支援を行う予定です。

現在の状況

2023年現在、パール・スタジオの公式ウェブサイトは閉鎖されており、同社の最新の活動状況が確認できない状態です。これにより、今後のプロジェクトや制作予定などについての情報が散発的になっています。

パール・スタジオの作品

長編製作

• - カンフー・パンダ3 (2016)
• - モンキー・キング (2023)

テレビ番組

現在、以下の長編が企画中です：

• - Lucky（TBA）
• - Untitled Chinatown Project（TBA）
• - Illumikitty（TBA）
• - Anitya（TBA）
• - Ultraland（TBA）
• - In the Stars（TBA）

まとめ

パール・スタジオは中国の文化や物語をアニメーションで表現することに注力していますが、経営環境の変化や競争が影響を与えています。今後の成長を見極めるために、会社の方針や新たな作品に注目していくことが求められています。

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