ヒシアトラス

ヒシアトラス：ダートの貴公子、その短い生涯

2000年生まれの競走馬ヒシアトラスは、セレクトセールにて2150万円で落札された。2003年、3歳でデビューすると、中山ダート1800mの新馬戦で圧勝。その後もダートで活躍し、数々の勝利を重ねた。芝のレースにも挑戦するものの、ダートでの才能が光った。

4歳になると、準オープンのアレキサンドライトステークスを制覇。重賞レースにも挑戦し、マーチステークスで4着、アンタレスステークスと東海ステークスで3着と好成績を残す。オープンクラスのレースでは2着が続くなど、惜しい競馬が続いたものの、師走ステークスで6勝目を挙げた。

5歳時には、念願の重賞初制覇を平安ステークスで飾る。2着馬に3馬身半差をつける圧勝劇だった。続くフェブラリーステークスでは3着と健闘するも、GI制覇には届かなかった。その後も交流重賞のダイオライト記念などで3着に入るなど安定した走りを見せたが、ジャパンカップダートでは大敗を喫する。しかし、ベテルギウスステークスではトップハンデをものともせず、1着に輝いた。

6歳になると、再び平安ステークスに挑戦するも5着。しかし、マーチステークスではトップハンデ59キロを克服し、重賞2勝目を挙げた。アンタレスステークスでは2着、東海ステークスでは5着と結果を残せず、エルムステークスでは1着となるも、南部杯では2着に終わった。

GI初連対を果たした南部杯後、JBCクラシックを目指して調整されていた矢先、食欲不振が認められ、検査の結果、血管肉腫という難病であることが判明した。治療が続けられたものの、病状は改善せず、2006年12月6日、安楽死の措置がとられた。

ヒシアトラスの競走成績は、netkeiba.com、JBISサーチ等で確認できる。半妹には、阪神ジュベナイルフィリーズで3着に入ったルミナスハーバーがいる。

短いながらも華々しい競走生活を送ったヒシアトラス。ダートを駆けるその姿は、多くの競馬ファンに感動と記憶として深く刻まれた。その才能と強さを惜しまれつつ、ダートの貴公子は天へと旅立った。彼の活躍は、今もなお語り継がれるだろう。

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