ヒド・ターコルー

ヒディエット・ターコルーは、1979年3月19日トルコ・イスタンブール出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはスモールフォワード、パワーフォワードで、208cmの長身を生かしたプレーが特徴でした。NBAでは、オーランド・マジックを中心に7チームで15シーズンにわたり活躍しました。

生い立ちとプロデビュー

ユーゴスラビアからの移民の子として生まれたターコルーは、10歳からバスケットボールを始め、才能を開花させました。中学校、高校時代にはチームを全国大会優勝に導き、1997年にはプロリーグのエフェス・ピルセンと契約。18歳でプロデビューを果たしました。エフェス・ピルセンでは4シーズンプレーし、ユーロリーグではチームをベスト4に導く活躍を見せ、トーナメントベスト5に選出されるなど、若くしてその実力を示しました。

NBAでの活躍

2000年のNBAドラフトで、ターコルーはサクラメント・キングスから1巡目16位指名を受け、NBA入りを果たしました。ルーキーシーズンから74試合に出場し、オールルーキーセカンドチームに選ばれるなど、順調なスタートを切りました。キングスではシックスマンとして活躍し、チームの勝利に貢献。その後、サンアントニオ・スパーズを経て、オーランド・マジックに移籍しました。

マジックでは、グラント・ヒルの控えとして出場しながらも、平均14.0得点を記録。ヒルの故障後は先発に定着し、14.9得点4.3リバウンドを記録しました。ドワイト・ハワードを中心としたチーム再建の中で、ターコルーはラシャード・ルイスと共にツインシューターとしてオフェンスの中心を担いました。

2007-08シーズンは、ターコルーにとって飛躍の年となりました。チームは12シーズンぶりに地区優勝を果たし、ターコルー自身も19.5得点5.7リバウンド5.0アシストと、自己最高の成績を記録。第4クォーターでの勝負強さは特筆もので、チームの期待に応え続けました。この活躍が認められ、ターコルーはMIP（最も成長した選手賞）を受賞しました。

翌08-09シーズン、チームはNBAファイナルに進出。ターコルーも重要な役割を果たしましたが、ロサンゼルス・レイカーズに敗れ、優勝はなりませんでした。その後、トロント・ラプターズ、フェニックス・サンズを経て、再びマジックに復帰。2013年には禁止薬物使用で出場停止処分を受けましたが、2015年に引退を表明しました。

トルコ代表としての貢献

ターコルーは、トルコ代表としても長年にわたり活躍しました。2001年の欧州選手権では銀メダルを獲得し、2010年の世界選手権でも銀メダルを獲得に貢献しました。2014年に代表を引退するまで、トルコ代表の中心選手としてチームを牽引しました。

プレイスタイル

ターコルーは、笑顔でクラッチシュートを決める勝負強さを持つ長身シューターとして知られています。ボールハンドリングに優れ、ゲームメイクも得意とする器用な選手で、ポイントフォワードとしてチームを指揮しながらも、積極的にゴールを狙いました。独特のリズムによるペネトレイトも得意とし、パワーフォワードとしてもプレーできるなど、多様なプレースタイルを持っていました。

ヒディエット・ターコルーは、トルコバスケットボール界を代表する選手の一人として、その功績は長く語り継がれることでしょう。

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