ヒュンダイ・エクセル

ヒュンダイ・エクセル（Pony Excel）

ヒュンダイ・エクセルは、現代自動車が手掛けた乗用車であり、1985年から1994年まで生産されました。ポニーの後継モデルとして登場し、最初は韓国内で「ポニーエクセル」という名前で販売されていました。エクセルは、その多彩なボディタイプと魅力的なデザインで、幅広いユーザーに支持を受けました。

概要

エクセルは、4ドアセダン、5ドアハッチバック、3ドアハッチバック/ライトバンという様々なバリエーションを展開し、ニーズに応じた選択肢を提供しました。基本的なメカニズムは、2代目三菱・ミラージュを基にしており、1.3リッターと1.5リッターのエンジンは全て三菱製のオリオンエンジンを搭載しています。この設計により、エクセルは前輪駆動方式を採用し、これは韓国車として初めての試みでした。また、エクセルのデザインは、イタルデザインの名デザイナー、ジウジアーロによるもので、スタイリッシュかつ機能的です。

エクセルは北米市場においても大人気で、特にカナダとアメリカでは、リーズナブルな価格設定が話題を呼びました。さらに1980年代中頃から後半にかけての韓国の経済成長に伴い、国民の所得向上により乗用車の販売が拡大したため、エクセルはベストセラーとなりました。一時期、カナダでは現地生産も行われましたが、品質管理の面で課題があったと伝えられています。それでも、4ドアセダンやハッチバックは国内外で広く受け入れられ、多くの人々に愛されました。

歴史

初代 エクセル/ポニーエクセル/プレスト（1985年-1989年）

初代エクセルは1985年の2月に5ドアハッチバックモデルで市場に登場しました。その後、同年7月には4ドアセダンも追加され、韓国では「プレスト」と名付けられました。1986年にはアメリカへの輸出が始まり、現代自動車が初めてアメリカ市場に進出するきっかけとなりました。三菱のディーラー網を通じて「プレシス」としての販売も行われたのはこの年のことです。続いて、同年9月には3ドアハッチバックモデルが追加され、韓国では「エクセル・スポーティ」として人気を集めました。

2代目 エクセル（1989年-1994年）

1989年にはモデルチェンジが行われ、2代目エクセルが登場しました。このモデルでは外観に角が取れたデザインが施され、セダンなどの名称がすべて「エクセル」に統一されました。1991年にはフェイスリフトも行われ、車両の表情が変化しました。また、同年には新たに3ドアハッチバックを基にしたエクセル・バンもラインアップに追加されました。1994年には後継車のアクセントが発売され、エクセルの生産は同年7月に終了しました。

韓国外市場におけるエクセル

日本市場でも、1988年のソウルオリンピックを記念して150台が三菱商事によって限定輸入されましたが、このモデルは商標登録の関係で「ヒュンダイXL」という名前で販売されました。また、米国では三菱自動車のチャンネルを通じて「Mitsubishi Precis」として販売され、リアルに「IMPORTED BY MITSUBISHI MOTOR SALES OF AMERICA INC.」と表記されていました。

結論

エクセルは、現代自動車の発展における重要なモデルであり、価格の安さと多様な選択肢から多くの支持を集めました。韓国国内だけでなく海外で人気を博した点も、エクセルの歴史が語る大きな特徴です。

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