ヒュー・コーンウェル

ヒュー・コーンウェル：音楽、文筆、演技と多岐にわたる才能

ヒュー・アラン・コーンウェル（Hugh Alan Cornwell, 1949年8月28日 - ）は、イギリスを代表するミュージシャンの一人です。彼はギタリスト、ボーカリストとして知られ、特にパンク/ニュー・ウェイヴバンド、ストラングラーズのオリジナルメンバーであり、その結成の中心人物としてその名を知られています。1990年にストラングラーズを脱退してからは、ソロアーティストとしての活動に専念しています。

生い立ちと音楽への目覚め

ロンドンの地主階級の家庭に生まれたコーンウェルは、ハイゲートのウィリアム・エリス校でリチャード・トンプソンと出会い、共にバンドを結成しました。1960年代後半にはブリストル大学で生化学の学位を取得。学業と並行して音楽への情熱を育んでいきました。

大学卒業後、スウェーデンのルンド大学で研究生活を送る傍ら、現地のミュージシャンとJohnny Soxというバンドを結成し活動。1974年に他のJohnny Soxのメンバーと共にイギリスへ帰国後、ドラマーのジェット・ブラックと出会います。ブラックとのライブステージにジャン＝ジャック・バーネルが加入し、その後、ハンス・ウォーミングが合流。The Guildford Stranglersを経て、ストラングラーズへと改名しました。翌年、ウォーミングがバンドを去り、デイブ・グリーンフィールドがキーボーディストとして加入しました。

ストラングラーズでの成功とソロへの転身

1977年、ストラングラーズはデビューを飾り、瞬く間にロンドンのパンク・ロック/ニュー・ウェイヴシーンを代表するバンドとなりました。コーンウェルはバンドの顔として、その音楽性とカリスマ性で多くのファンを魅了しました。

しかし、30代を迎える頃には、イギリスのパンク・ムーヴメントは終焉を迎えつつあり、コーンウェルはソロアーティストとしてのキャリアを意識し始めます。1979年11月には、ドラマーのロバート・ウィリアムズとの共作アルバム「Nosferatu」をリリース。ストラングラーズも1980年代にアルバムを発表し続けましたが、コーンウェルは限界を感じ、1990年に10枚目のアルバム『10』のレコーディング後に脱退を決意します。

ソロ活動と多岐にわたる才能

1992年、ロジャー・クック、アンディ・ウエストとCCWというプロジェクトを結成しアルバムを発表。以降はソロアーティストとしての活動を本格化させます。1993年にはソロアルバム「Wired」を発表し、このアルバムには布袋寅泰が参加しました。

コーンウェルの才能は音楽だけに留まりません。俳優としても数々の映画やドラマ、ミュージック・ビデオ、ショートフィルムに出演しています。また、クリケットファンとしても知られ、クリケット番組に度々出演し、クリケット選手との試合やアコースティック・セットを披露するなど、クリケットへの愛情を示しています。

さらに、文筆家としても才能を発揮し、これまでに4冊の書籍を出版しています。

ディスコグラフィー

ソロアルバム

Wolf （1988年）
Wired （1993年）
Guilty （1997年）
Mayday （1999年）
Solo （1999年）
Hi Fi （2000年）
Footprints in the Desert （2002年）
In the Dock （2003年）
Beyond Elysian Fields （2004年）
Beyond Acoustic Fields （2008年）
People, Places, Pieces （2006年）
Hooverdam （2008年）
New Songs for King Kong （2010年）
You're Covered （2011年）
Totem and Taboo （2013年）

コラボレーションアルバム

Nosferatu （1979年）
CCW （1992年）
Sons of Shiva: Sons of Shiva （1999年）



著書

Inside information (1980)
The Stranglers: Song by Song (2001)
A Multitude of Sins: Golden Brown, The Stranglers and Strange Little Girls (2006)
Window on the World (2011)
Arnold Drive: Can a man keep his faith when he's lost his way? (2014)
Future Tense (2020)


ヒュー・コーンウェルは、音楽、文筆、演技と多岐にわたる分野で才能を発揮し、常に新しい挑戦を続けています。彼の今後の活躍にも目が離せません。

もう一度検索