ヒヨドリバナ

ヒヨドリバナ（鵯花）

ヒヨドリバナ（学名：Eupatorium makinoi）は、日本各地に自生するキク科の多年草です。林道の脇や草原、渓流沿いなど、日当たりの良い場所で見られます。秋の訪れを告げるように、ヒヨドリが鳴き始める頃に花を咲かせることから、この名前が付けられました。

特徴

大きさ: 草丈は1メートルから2メートルほどに成長します。
葉: 葉は対になって生え、短い葉柄を持っています。葉の表面にはまばらに縮れた毛があり、裏面には小さな腺点があります。葉の形は卵状長楕円形で、先端は短く尖っています。葉の大きさは、長さ10センチメートルから18センチメートル、幅3センチメートルから8センチメートル程度です。
花: 花期は8月から10月頃で、ややまばらな房状に頭花をつけます。頭花は少数の筒状花で構成されています。総苞は長さ5ミリメートルから6ミリメートル程度です。
果実: 白色の冠毛を持つそう果は、長さ3ミリメートルほどで、腺点と毛があります。

フジバカマとの違い

ヒヨドリバナはフジバカマとよく似ていますが、葉の形で区別することができます。フジバカマの葉は3つに裂けているのに対し、ヒヨドリバナの葉は裂けません。

多様な形態

ヒヨドリバナには、無性生殖型と有性生殖型が存在し、それぞれの形態に変異が見られます。この多様性が、ヒヨドリバナの魅力の一つとなっています。

画像

[ヒヨドリバナの画像1]

[ヒヨドリバナの画像2]

参考文献

北村四郎、村田源・堀勝『原色日本植物図鑑　草本編』 I（改訂60刷）、保育社、1957年、88頁。ISBN 9784-586-30015-0
畔上能力、菱山忠三郎・西田尚道『山に咲く花』山と渓谷社〈山渓ハンディ図鑑〉、1996年、56頁。ISBN 978-4-6350-7002-7

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