ビエラリンク

ビエラリンク（VIERA Link）とは

ビエラリンクは、パナソニックが採用しているAV機器連携機能の名称です。HDMIケーブルで接続された対応機器を、1つのリモコンで操作できる利便性を提供します。この機能は、HDMIの標準規格であるCEC（Consumer Electronics Control）をベースに、パナソニックが独自拡張を施したものです。

ビエラリンクの概要

ビエラリンクの最大の特徴は、対応機器をHDMIケーブル1本で接続するだけで、映像・音声の出力だけでなく、接続機器のリモコンで他の機器も操作できる点です。例えば、DVDやBlu-rayを再生する際、従来はテレビとレコーダーの電源を個別に投入し、入力切替を行う必要がありました。しかし、ビエラリンクを使用すれば、レコーダーの電源を入れるだけでテレビの電源も自動的にONになり、入力切替も同時に行われます。

この機能は、2006年3月8日に発表され、同年4月から製品化が開始されました。同時期に登場したシャープのAQUOSファミリンクと共に、両社のAV機器の販売促進に貢献しています。

対応機器

ビエラリンクは、パナソニック製品を中心に幅広く対応しています。

プラズマ/液晶ビエラ
ハイビジョン/ブルーレイディーガ
ブルーレイディスクプレーヤー
AVコントロールアンプ
ラックシアター/サウンドセット
CATV STB
デジタルハイビジョンムービー
業務用BDプレーヤー
スカパー!プレミアムサービス対応DVR

また、富士通、オンキヨー、日立製作所などの他社製品の一部も、ビエラリンク（または類似のリンク機能）に対応しています。

バージョンの違い

ビエラリンクには複数のバージョンが存在し、バージョンによって利用できる機能が異なります。基本的に年に一度バージョンアップが行われ、アップデートによる機能追加はありません。

Ver.1: 基本機能（今すぐ録画、カンタン予約、DVD自動再生、一斉電源切、シアター音量調節）のみ。
Ver.2: Ver.1の機能に加え、設置情報自動転送、録画機能の向上、シアター音声メニューの選択などが可能。
Ver.3: 画面deリモコン、ワンタッチドライブ切り替え、番組キープ、番組ぴったりサウンドなど、大幅な機能追加。
Ver.4: ECO ideasに基づいた省エネ機能（こまめにオフ、ECOスタンバイ）を追加。
Ver.5: ARC（オーディオリターンチャンネル）に対応し、HDMIケーブル1本での接続が可能に（対応機種同士の場合）。番組連動おまかせエコにも対応。

各バージョンに対応する具体的な機種については、上記「対応機器」の項目を参照してください。

注意点

ビエラリンク対応機器でも、バージョンが異なる場合は一部機能が利用できない場合があります。
HDMIケーブルは、ビデオデッキやセレクターを介さず、直接接続することを推奨します。セレクターなどを介すると、コピーガードの影響で正常に再生できない場合があります。
ビエラリンク対応機器を入れ替えた場合、HDMI信号が正しく認識されない場合があります。その際は、各機器のビエラリンク設定を再設定してください。
ARC非対応のビエラとシアターを組み合わせる場合、ビエラのデジタル音声出力設定によっては、音声が途切れたり、音量が小さくなるなどの不具合が発生する場合があります。その場合は、ビエラのデジタル出力設定を「AAC」モードに設定してください。

まとめ

ビエラリンクは、パナソニックのAV機器をより便利に、快適に利用するための機能です。対応機器を揃えることで、AV環境をスマートに構築し、快適なエンターテイメント体験を実現できます。バージョンによる機能差や注意点を理解し、最適な設定で使用しましょう。

もう一度検索