ビオラ (植物)

ビオラ（Viola）

ビオラとは、スミレ科スミレ属のラテン語名であり、園芸においてはパンジーの小輪多花性種を指す言葉として用いられています。観賞用として広く栽培され、その多様な色彩と可愛らしい姿で多くの人々を魅了しています。

概要

ビオラは園芸植物として非常に人気があり、様々な場所で目にすることができます。パンジーとの区別は曖昧な部分もありますが、一般的には花の直径が5cm以上をパンジー、4cm以下をビオラとすることが多いようです。

パンジーと比較すると、ビオラは開花時期がやや遅い傾向にありますが、その分だけ丈夫で育てやすいという特徴があります。1980年頃までは数種類の品種しか存在しませんでしたが、現在では非常に多くの色合いの品種が生み出されています。一方、パンジーも強健で多花性の品種が多く開発されており、両者の境界線は曖昧になりつつあります。

現在では、見た目の豪華さがパンジー、可愛らしさがビオラという、主観的な基準で区別されることも少なくありません。

ビオラという名前は、ギリシャ神話に登場するイーオーに由来すると言われています。ゼウスが雌牛に変えられたイーオーに食べさせるために、ビオラの花を作ったという伝説があります。

花言葉は「誠実」です。

毒性

ビオラには、以下の毒性成分が含まれています。

ビオリン
サポニン
ビオラルチン
グリコサイド

これらの成分は、主に種子や根茎に多く含まれています。誤って摂取した場合、嘔吐、神経麻痺、心臓麻痺などの症状を引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。特に小さなお子様やペットがいる家庭では、ビオラを植える場所に注意を払い、誤食を防ぐようにしましょう。

脚注

参考文献：ダイアナ・ウェルズ著 「花の名物語100」1999年 ISBN 4-469-21238-5

関連項目

サンシキスミレ
スミレ

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