ビギンの島唄 〜オモトタケオ〜

アルバム概要

『ビギンの島唄 〜オモトタケオ〜』は、沖縄県石垣島出身のバンド・BEGINが2000年7月21日に発表した企画アルバムです。デビュー10周年を記念し、BEGINにとって初の試みとなる、全編沖縄音楽（島唄）で構成された作品となっています。このアルバムでは、BEGINのメンバーに加え、沖縄音楽にゆかりのある様々なミュージシャンが参加し、BEGINのルーツである沖縄の音楽を深く掘り下げています。また、2006年6月21日にはカセットテープ版もリリースされました。

アルバムタイトルと「オモトタケオ」について

アルバムタイトルにある「オモトタケオ」とは、「BEGINが島唄を作る時にだけ現れる心の住人」とされています。CDパッケージ裏ジャケットには漢字で「於茂登岳男」と表記されていますが、これは石垣島にある実在の山「於茂登岳」（オモトダケ）に由来しています。アルバムタイトル決定までには紆余曲折があり、「オモトタケオ」を前面に出したいBEGINと、「島唄」という言葉を入れたいレコード会社との間で協議が重ねられた結果、現在のタイトルになったというエピソードが、彼らの著書の中で明かされています。

収録楽曲について

収録曲には、BEGINが1993年に大島保克に提供した「イラヨイ月夜浜」も含まれています。「イラヨイ」とは、宮古島の方言で「愛おしい」「懐かしい」という意味の古語です。また、「竹富島で会いましょう」は、竹富島の実在する浜辺や名物を織り込んだご当地ソングとなっています。これらの楽曲からも分かるように、このアルバムではBEGINのメンバーの故郷である八重山諸島の文化や風景が色濃く反映されています。

森山良子に提供した「涙そうそう」の三線弾き語りバージョンや、同曲の沖縄方言バージョンが収録されているのも特徴です。「涙そうそう」は、2000年3月23日にBEGINのシングルとしてもリリースされました。BEGINは、1990年3月21日に「恋しくて」でメジャーデビューしているので、このアルバムは、デビュー10周年という節目の年に発売されたことになります。このアルバムのわずか2ヶ月後には、10周年記念アルバム『BEGIN』もリリースされています。

歌詞カードには、新城俊昭によるライナーノーツや、「風よ」の訳詞、「イラヨイ月夜浜」の楽曲解説、そして歌詞中の沖縄方言の注釈が掲載されています。BEGINの音楽に対する真摯な姿勢と、沖縄音楽への深い愛情が感じられるアルバムとなっています。

収録曲

未記載

関連事項

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