ビスレットゲームズ

ビスレットゲームズ（Bislett Games）

ビスレットゲームズは、ノルウェー・オスロのビスレット・スタディオンで毎年6月に開催される陸上競技大会です。この大会はダイヤモンドリーグの一部を構成し、2009年まではIAAFゴールデンリーグに参加していました。エクソンモービルが大会をサポートしているため、正式にはエクソンモービル・ビスレットゲームズ（ExxonMobil Bislett Games）という名称でも知られています。日本では「ビスレットゲームズ」や「オスロ国際」、さらには「ダイヤモンドリーグオスロ大会」と呼ばれ、その名は広がっています。

歴史

ビスレットゲームズは、数々の世界新記録を生み出すことで名高い大会です。競技は例年6月から8月の間に行われ、2011年にはトラック・フィールドともに25種目が開催され、そのうち17種目がダイヤモンドグランプリとして認定されています。大会は夕方から夜にかけて行われ、観客との距離が近く、熱気に包まれた応援が特徴です。選手たちはこの大会で好成績を狙うため、非常に高く評価しています。

ダイヤモンドリーグには世界ランキング上位の選手が集まり、どの種目も人気が高いですが、特に中長距離種目が強い存在感を放っています。なかでも、メインイベントである1マイル競走は「ドリームマイル」として広く知られ、多くのファンから親しまれています。

大会の前身は1924年にオスロで開催された「アメリカンミーティング」です。その後、1937年までこの名称で実施されましたが、主催者の交代により異なる名称が使われ続けました。1965年には、ノルウェーの陸上競技クラブチームであるBUL、ヴィダル、Tjalveによって現在のビスレットゲームズが生まれました。この創設者であるBULの会長アルネ・ハウクヴィクは、ノルウェー陸上競技連盟の役員やオスロ市議会議員を歴任した人物です。彼は選手やスポンサー、報道関係者を招くストロベリーパーティーを各大会前日に開催することでも知られていました。この習慣は今も続き、彼の遺志を受け継いでいます。

1980年代に入ると、選手プロ化や大会の賞金化が進む中で、ビスレットゲームズもIAAFモービルグランプリの一環としてその名を轟かしました。その後、ゴールデンリーグやダイヤモンドリーグに後継として引き継がれ、常にトップクラスの大会としての評価を維持し続けています。

ビスレットスタディオン

ビスレット・スタディオンは、数多くの世界記録を生み出した場所として名高い競技場です。1922年の完成後、1946年にはヨーロッパ陸上競技選手権大会が開催され、1952年のオスロオリンピックではメインスタジアムとしての役割も果たしました。しかし、時が経つにつれて老朽化が進み、IAAFの求める基準に合わなくなったため、改築を決定しました。2003年には旧競技場での最後の大会を迎え、その後は新たに改築されたスタジアムにて大会が継続されています。

日本との関係

ビスレットゲームズは、日本と深い関わりを持つ大会でもあります。多くの日本人選手が参加し、小山隆治、石井隆士、増田明美などが日本新記録を打ち立ててきました。特に、2001年には朝原宣治が10秒02という優れた記録を残しています。かつて出場した宗茂・宗猛兄弟は、観客との密接な距離感や大会の雰囲気に感銘を受け、その後のゴールデンゲームズinのべおかの運営に影響を与えました。

世界記録の誕生

ビスレットゲームズは、前身を含めて数多くの世界記録を生み出しています。2008年にはティルネシュ・ディババが女子5000mで世界新記録を打ち立てるなど、数々の名場面が生まれました。また、1996年の男子200mではフランク・フレデリクスが優勝し、マイケル・ジョンソンの連勝記録を止める場面も記憶に残ります。

このように、ビスレットゲームズは陸上競技界において特別な地位を占めており、選手たちにとっての夢の舞台であり続けています。

もう一度検索