三宅義信について
三宅義信(みやけ よしのぶ)は、
1939年11月24日に
宮城県柴田郡村田町で生まれた、オリンピック
重量挙げ選手であり元陸上自衛官です。彼の家族には弟の三宅義行や姪の
三宅宏実がいます。現在は
東京都に居住しています。
人物背景と競技の始まり
三宅は九人兄弟の6番目として育ちました。学校教育を受けるためには自分で学費を稼ぐ必要があり、アルバイトをしながら過ごしていました。そのため、部活動に参加することは少なく、柔道や野球を楽しむ程度の日々でした。彼が初めてオリンピックと
重量挙げの存在を知ったのは、高校2年生の時、1956年開催のメルボルンオリンピックを見たことからでした。小柄な自分を強化するために、柔道と並行して
重量挙げに興味を持ち、地元の柴田農林高校で練習を続けました。また、自宅ではトロッコの車軸をバーベルの代わりに使用して独自のトレーニングを行い、わずか半年で高校選手権で入賞を果たしました。
教育と競技活動
三宅は1962年に
法政大学を卒業した後、
陸上自衛隊に入隊しました。彼はその後、
重量挙げ選手として数多くの国際大会で成功を収め、世界記録を保持しました。
1960年のローマオリンピックから始まり、彼は4大会連続でオリンピック代表に選ばれました。ローマでは銀メダル、東京オリンピック及びメキシコシティーオリンピックでは金メダルを獲得し、連覇を達成しました。
1972年のミュンヘンオリンピックでは4位に終わりましたが、その競技人生は多くの人々に感動を与えました。
特に、東京オリンピックを前にして自分自身の指導方法に工夫を凝らし、最新のカメラを借金して購入し、自分のフォームを分析することで技術を磨きました。この努力が実を結び、日本の金メダル第一号を獲得することができました。彼は「選手だけではなく、日本全体が努力しているのだから、勝たなければならない」と感じていました。
引退後の活動
現役を引退後も、三宅は陸上自衛官としての職務を続ける傍ら、多くの若い選手たちを育成することに力を注ぎました。1997年には自衛隊体育学校の長を務め、最終的には陸将補として退官しました。その後は、スポーツ団体でも多くの役職を歴任し、日本の
重量挙げ界に貢献しました。
特に、
日本トライアスロン連合副会長や、
東京国際大学の特命客員教授としての役割は注目されています。また、彼の功績は多くの賞賛に値し、内閣総理大臣顕彰や紫綬褒章を受けるなど、多くの栄誉が授与されています。
家族とオリンピックでの活躍
彼の家族もスポーツの世界で輝かしい業績を持っており、弟の三宅義行は
1968年メキシコシティーオリンピックで銅メダルを獲得、姪の
三宅宏実は
2012年ロンドンオリンピックで銀メダルを獲得しました。兄弟で同じ大会に出て表彰台に立ったのは、日本ではこの一例のみであり、大変珍しいことです。
現在
2014年以降、彼は突如として現役復帰し、マスターズ大会にも積極的に参加しています。三宅義信の競技人生は、多くの人々に影響を与え続けています。