ビッグ・オー (観覧車)

ビッグ・オー

東京ドームシティ内、ラクーアエリアにそびえ立つ大観覧車「ビッグ・オー」は、都市型エンターテインメントを象徴する存在です。東京ドームシティアトラクションズの一部であり、その最大の特徴は世界初のセンターレス構造にあります。

構造と特徴

2003年に三菱重工業によって設計・製造され開業したビッグ・オーは、これまでの一般的な観覧車とは全く異なる構造を採用しています。中心に軸がなく、巨大なリング状の構造が特徴です。リングそのものが回転するのではなく、外周に設けられたレールに沿ってゴンドラが移動することで一周します。このユニークな構造が可能にしたのが、観覧車の中心を人気ジェットコースター「サンダードルフィン」のレールが貫くという、他に類を見ないダイナミズムです。

当時、多くの遊園地で観覧車の規模を競う傾向がありましたが、東京ドームシティでは単に大きいだけでなく、ここにしかないシンボリックな存在を目指しました。その結果、サンダードルフィンとの共存による視覚的なインパクトと、限られた敷地を有効活用できる点から、センターレス構造が選択されました。

快適性と機能

全40台あるゴンドラには、全てエアコンが完備されており、季節や天候に関わらず快適な空の旅を楽しめます。また、全てのゴンドラにはタブレット端末が搭載されており、NTTドコモの協賛により提供されています。このタブレットでは、搭乗中に東京ドームシティの歴史に関する情報を音声付きで視聴することができます。

さらに、特別なニーズに対応するため、40台のうち2台はバリアフリー仕様となっています。これにより、車椅子の利用者や大型ベビーカーを利用している方も、そのままの状態で安全に搭乗することが可能です。

カラオケ観覧車

ビッグ・オーのもう一つの大きな魅力は、全ゴンドラに搭載されたカラオケ機能です。通称「カラオケ観覧車」として親しまれており、眼下に広がる都心の絶景を眺めながら、約15分の搭乗時間中にカラオケを楽しむという unique な体験を提供しています。選択できる楽曲は定期的に更新され、公式ウェブサイトのアトラクション情報ページで最新のリストを確認できます。

カラオケ機能は、当初2017年8月1日に8台のゴンドラで試験的に導入され、専用の待ち列が設けられていました。しかしその人気を受け、2024年4月27日にはバリアフリーゴンドラを含む全てのゴンドラに搭載が拡大されました。料金は通常のゴンドラと変わりません。

利用とイベント連携

ビッグ・オーの利用料金は1,000円で、所要時間は約15分です。特定の日には、待ち時間を短縮できる時間指定の有料サービス「スキップパス」が数量限定で販売されることがあります。1枚1,200円で4名まで利用可能です。

また、東京ドームシティアトラクションズ園内で開催されるイベントや、東京ドームでのライブイベントなどと連携した企画も実施されます。これに伴い、ゴンドラ自体が特別なラッピングで装飾されたり、ゴンドラ内のタブレットでイベントに合わせた音声、音楽、映像（ライブアーティストの楽曲やMVなど）が楽しめることがあります。これらのコラボイベントの内容や実施日は、イベントごとに異なります。

スペック

ビッグ・オーを利用する際の合言葉や挨拶は「ハッピー」とされています。都市の中心で、世界に一つだけのユニークな体験を提供するビッグ・オーは、訪れる人々に特別な思い出を届けています。特に、中心部を貫くサンダードルフィンとの交差は、この観覧車でしか見られないスリリングな瞬間です。

関連項目: サンダードルフィン

もう一度検索