ビッド・マクフィー

ビッド・マクフィー：素手で守り抜いた伝説の二塁手

ビッド・マクフィー（John Alexander "Bid" McPhee, 1859年11月1日 - 1943年1月3日）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身のプロ[[野球選手]]です。愛称は「ビディ(Biddy)」で、これは「ひよっ子」を意味します。主に二塁手として活躍し、右投げ右打ちでした。

卓越した守備力と異色のプレースタイル

マクフィーの特筆すべき点は、その守備能力の高さです。しかし、彼が他の選手と大きく異なっていたのは、1895年までグラブを一切使わず、素手でプレーしていたことです。当時、グラブはすでに普及し始めていましたが、マクフィーは男らしくないという理由でその使用を拒みました。彼は、自分の手を塩水につけて皮を硬くすることで、素手での守備を可能にしていました。

シンシナティ・レッズでの活躍

1882年、22歳の時にマクフィーはシンシナティ・レッドストッキングス（現シンシナティ・レッズ）と契約しました。この年、チームはリーグ優勝を果たし、マクフィーは正二塁手としての地位を確立します。当初から守備力の高さを買われており、既にグラブを使用していた選手がいる中で、何度もリーグ最高の守備率を記録しました。当時素手で守っていたにもかかわらず、彼の守備率は.920から.940にも達していました。さらに、併殺数はデビューから1890年まで9年連続でリーグ最多を記録しました。


マクフィーが初めてグラブを着用したのは、引退の3年前となる1896年のことでした。

打撃と走塁

打撃面では、レッズの先頭打者として活躍し、10シーズンで100得点以上を記録しました。また、1887年には95盗塁をマークし、1880年代後半には毎年のように50盗塁以上を記録していました。1899年に選手を引退するまでに、通算2250安打を放ち、これは当時二塁手としての最多安打記録でした。

引退後のキャリア

現役引退後、1901年と1902年にはレッズの監督を務めました。その後はスカウトなどとしてチームに関わり続けました。野球界を離れた後はカリフォルニア州に移り、1943年にサンディエゴで亡くなりました。彼の功績が認められ、ベテランズ委員会によってアメリカ野球殿堂入り選手に選出されたのは、引退から100年以上経過した2000年のことでした。さらに2002年には、レッズの球団殿堂入りも果たしました。

記録と栄誉

マクフィーは、数々の記録とタイトルを保持しています。
本塁打王：1回（1886年）
二塁手最高守備率：8回（1882年、1883年、1885年、1886年、1888年、1889年、1891年、1896年）
併殺数リーグ最多：11回（1882年 - 1890年、1892年、1893年）
サイクル[[安打]]：1回（1887年8月26日）
7年連続100得点以上（1889年 - 1896年）
三重殺に9度関与（二塁手としてメジャーリーグ最多）


監督としての成績は、79勝124敗、勝率.389、リーグ最高順位は4位でした。

まとめ

ビッド・マクフィーは、素手での守備という異質なプレースタイルと、卓越した守備力でファンを魅了しました。彼の野球への情熱と、記録に裏付けられた実績は、後世に語り継がれるべきでしょう。アメリカ野球殿堂入りとレッズの球団殿堂入りは、彼の偉大な功績を永遠に称えるものです。

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