ビバアエロブス

ビバアエロブス

ビバアエロブス（VivaAerobús）は、メキシコのモンテレイに本社を構え、主要な拠点を置く格安航空会社（LCC）です。主にメキシコ国内および周辺国への路線を展開し、手頃な運賃でのサービス提供を特徴としています。

概要

メキシコ国内の航空市場において、ビバアエロブスは乗客数で第3位に位置する大手航空会社です。北米全体で見ても、乗客数では11番目に多く、その規模の大きさがうかがえます。就航ネットワークは北米およびラテンアメリカの50を超える都市に及び、160本以上の路線を運航しています。主要なハブ空港はメキシコのモンテレイ国際空港ですが、カンクン国際空港、グアダラハラ国際空港、メキシコシティ国際空港なども重要な拠点空港として機能しています。

歴史

同社は、アイルランドのLCC大手であるライアンエアーと、メキシコの有力バス会社グループであるIAMSA（Grupo IAMSA）との合弁事業として設立されました。設立時の大きな目標の一つは、従来のメキシコの航空運賃水準を最大50%引き下げることで、より多くの人々が飛行機を利用できるようにすることでした。

運航開始は2006年11月30日です。モンテレイ国際空港を最初のハブ空港とし、初期は2機のボーイング737-300型機を使用して、モンテレイとティファナを結ぶ路線から運航を開始しました。開業当初はモンテレイを中心にメキシコ国内線を順次拡大していき、翌2007年7月には国際線へも進出しました。最初の国際線就航地は、アメリカ合衆国テキサス州のオースティンでした。

設立当初のボーイング737-300型機から、運航機材はより近代的なエアバスA320ファミリーへと移行しました。2013年10月には、エアバスA320型機を52機発注するという、当時のラテンアメリカの航空会社による単一発注としては過去最大規模となる契約を締結しました。この大量発注は、同社の将来的な事業拡大に向けた強い意欲を示すものでした。最初のエアバスA320型機は2014年5月15日に受領され、運航に投入されました。これ以降、ボーイング737型機は順次退役し、現在ではエアバスA320ceoおよびA320neoシリーズが保有機材の主力となっています。

近年、ビバアエロブスは他の航空会社との連携を積極的に進めています。2021年以降、コロンビアのビバエア・コロンビア、アメリカのアレジアントエア、スペインのイベリア航空、カナダのエア・カナダなど、国内外の主要な航空会社との間でインターライン契約やコードシェア契約を締結しています。これらの提携により、既存のネットワークを補完し、乗客にとっての乗り継ぎの利便性向上や、新たな市場へのアクセス拡大を図っています。

保有機材

現在、ビバアエロブスは主にエアバスA320ceoおよびA320neoシリーズの機材で運航しています。これにより、効率的な運航とサービス品質の維持を目指しています。具体的な機材数や構成は変動します。

事故・トラブル

航空運航において事故は避けられませんが、2021年3月18日には、プエルトバジャルタからの離陸直後に機首着陸装置の不具合により機体が損傷する事故が発生しました。幸いなことに、搭乗していた乗客133人全員は無事に機体から避難することができました。

ビバアエロブスは、メキシコにおける主要なLCCとして、今後もその低コスト戦略と広範なネットワークを活かし、事業を展開していくと考えられます。

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