ビランビー(Virunvee)
ビランビーは、アニメ『
聖戦士ダンバイン』に登場する架空の兵器であり、
オーラバトラーの一種です。アの国のショット・ウェポンが開発したこの高性能機は、前作のダンバインを元に改良・進化したものです。その特徴的な青(瑠璃色)の機体は全高9.2
メートル、サイズ感ではダンバインよりも一回り半大きく設計されています。また、頭頂部には魚の背びれを模した装飾が施されており、視覚的にもインパクトがあります。
ビランビーは、軽快な機動性を重視する設計を持っており、重装甲を追求した
ドラムロとは一線を画しています。ビランビーの開発は、後の新型
オーラバトラー、
バストールやビアレスにその系譜を受け継ぐことになります。
この機体の最大の特長は、「オーラ増幅器」を搭載している点です。このシステムは、オーラ力が低い一般兵士でも扱いやすいため、搭乗者のオーラ力を直接増幅する役割を果たします。これにより、ビランビーはドレイク軍の主力オーラ・バトラーとして終戦まで運用されましたが、初期には限られたオーラ力を持つ騎士や地上人のみに配布されたため、高いオーラ力を元に更なる能力を引き出すための道具という側面もありました。
後に、ビランビーはクの国のビショット軍でも正式に採用されますが、一部の兵士は火器の発射数の少なさから敬遠することもあったと言われています。これは、フレイ・ボムが乱射可能な
ドラムロに慣れたためかもしれません。
武装スペックは、オーラ・ソード1本、そして両前腕部にワイヤー付ショット・クローが各1基ずつ装備されています。さらに、専用火器として4連装オーラ・ショットを左腕に装備しており、この武器は両腕に装着することも可能です。本編中では、この装備を第13話のタータラ城夜襲時に使用しています。また、ビランビーは5連装オーラ・ランチャー(ミサイル・ランチャー)も装備でき、劇中ではこの装備が頻繁に用いられました。
ビランビーの主な搭乗者には、バーン・バニングス、ミュージィ・ポー、アレン・ブレディなどが名を連ねています。特に、ミの国のキロン城攻防戦においては、バーン・バニングスが指揮官機として
ドラムロやドロ、バラウから成る機械部隊を率い、ナムワンを撃沈させました。また、地上人のアレンは同じく地上人のジェリル・クチビ、フェイ・チェンカが新型のレプラカーンを選ぶ中、ビランビーを選択し、何度も
ショウ・ザマのダンバインと戦っています。
ギトール
ビランビーには、雑誌連載『AURA FHANTASM』に登場するバリエーション「ギトール」が存在します。この機体はヒレのサイズが大きく、盾を持つ特徴がありますが、オーラ・ショットなどの遠距離用武器は装備していません。
備考
ビランビーのデザインは
出渕裕が手がけています。また、
宮武一貴のデザインであるマサラグに、監督の
富野由悠季がダンバイン的なシルエットを追加して仕上げられました。ゲーム『
聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説』にも登場し、その機体色は赤です。
2021年、ねとらぼ調査隊が実施した「
聖戦士ダンバインTV版
オーラバトラーで好きなのはどれ?」というアンケートでは、ビランビーが人気ランキング第9位に輝いています。