ビル・ウォルトン

ウィリアム・セオドア・ウォルトン3世の経歴

ウィリアム・セオドア・ウォルトン3世（1932年11月5日生まれ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ラ・メサ出身の伝説的なバスケットボール選手です。身長211cm、体重95kgの彼は主にセンターとしてその圧倒的な存在感を示しました。NBAではポートランド・トレイルブレイザーズやボストン・セルティックスなどで活躍し、その功績から1993年にはバスケットボール殿堂入りを果たしました。また、彼の息子であるルーク・ウォルトンもバスケットボールのコーチとして名を馳せており、現在はクリーブランド・キャバリアーズのアシスタントコーチとして活躍しています。

大学時代

大学では名将ジョン・ウッデンの指導を受けたウォルトンは、UCLAでの活躍を通じて全米制覇に2度貢献し、3年連続で最優秀選手を受賞するなど華々しい学生生活を送っています。彼の技術やプレースタイルは注目され、その後のNBAドラフトでも1位指名を受けることになります。

NBAキャリア

1974年、NBAドラフトでポートランド・トレイルブレイザーズから1位指名を受けたウォルトンは、プロの舞台でもその実力を証明しました。特に1976-77シーズンには、平均18.6得点、14.4リバウンド、3.8アシスト、3.2ブロックという素晴らしい成績を収め、リバウンド王にも輝きました。このシーズン、彼はオールスターゲームとオールNBA2ndチーム、オールディフェンシブ1stチームにも選出されました。プレーオフでは、レイカーズを圧倒してNBAファイナルに進出し、フィラデルフィア・76ersに勝利してファイナルMVPとしての栄光を手にしました。

翌1977-78シーズンも好調を維持し、さらに成績を向上させ、シーズンMVPに輝きましたが、プレーオフでは怪我により出場が制限されてしまいました。その後、膝の怪我は彼のキャリアに影を落とすこととなりますが、サンディエゴ・クリッパーズ経てボストン・セルティックスに移籍し、1985-86シーズンではチームのシックスマンとして活躍しました。そのシーズン、ウォルトンは80試合に出場し、見事なオールインワンのプレーでシックスマン賞も受賞しました。さらに、その年にはNBAファイナルでも優勝を果たし、名声を高めました。しかし、次のシーズンは足の怪我に悩まされ、出場機会が大幅に減少してしまいました。

引退後の活動

ウォルトンは現役引退後、バスケットボール解説者としても活躍を続けることとなり、日本のバスケットボール雑誌「ダンクシュート」でも自身のコーナーを持つなど日本でも高い知名度を誇っています。また、1996年にはNBA50周年を記念して「50人の偉大な選手」にも選ばれています。彼は、現役時代の怪我から「メディカル・ビル」という愛称で呼ばれ、多くの試合を欠場したことでも知られています。

最期

2024年5月27日、ウォルトンは結腸癌のためサンディエゴの自宅で71歳で永眠しました。その輝かしいキャリアは、彼の後を担うバスケットボール選手たちに長く影響を与えることでしょう。

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