株式会社ビーエスエス
株式
会社ビーエスエスは、ファミリーマートグループの一員として事業を展開していた
企業です。かつては
東京都豊島区に本社を構えていましたが、
2018年6月29日をもって
会社としての清算手続きを完了し、法人格が消滅しています。
同社の事業内容は時期によって大きく変化しました。設立当初は「サークルケイ・システムサービス株式
会社」という社名で、旧
サークルKサンクスのコンビニエンスストア事業を多角的に支援するバックアップ業務が中心でした。しかし、晩年には
ポケットカード株式
会社の株式を取得・保有することが主な事業目的となりました。
概要と事業内容の変遷
ビーエスエスの前身は、旧サークルケイ・ジャパンの管理部門から独立した事業体です。設立初期は、ファミリーマート(合併前の
サークルKサンクス)のコンビニエンスストア運営に必要な様々な裏方業務を担っていました。
具体的には、
店舗における棚卸しの実施
商品陳列代行業務
情報システムの開発やPOSシステムの構築(後に親
会社へ移管)
店舗運営の受託
リース業務(後に親
会社へ移管)
店舗メンテナンス業務(清掃等)(後に系列
会社へ事業承継)
ランドリー事業(後に外部へ事業譲渡)
慶弔用生花の手配・取次業務(後に系列
会社へ移管)
など、多岐にわたる支援業務を手掛けていました。2010年頃からは、こうしたバックアップ業務に加えて、自社での店舗運営が主要な事業の一つとなりました。
特に注目されるのは、
名古屋市交通局および関連団体である
名古屋交通開発機構との提携事業です。同社は、
名古屋市営地下鉄駅構内に設置されていたミニコンビニ店舗「DO!Shop」の運営を受託していました。これらの店舗は、2011年5月頃から順次
サークルKの小型店舗フォーマットである「
サークルKミニ」へと転換され、
2012年9月には全ての店舗の切り替えが完了しました。ビーエスエス自身も、「
サークルKミニ」や一部「
サークルK」ブランドの店舗を直接経営・運営していました。最大時には25店舗を運営していた時期があります(
2015年5月1日時点)。
しかし、
会社の最終的な事業内容は、従来のコンビニエンスストア関連とは大きく異なりました。
伊藤忠商事の完全子
会社である株式
会社GITと共同で
ポケットカード株式
会社の株式公開買い付けを計画したことに伴い、
ポケットカード株式
会社の株券を取得し、これを保有することが主な事業目的となりました。これにより、同社はコンビニエンスストア事業の運営から、金融関連の持株
会社的な性格へとその役割を変化させたことになります。
沿革
ビーエスエスの主な歴史は以下の通りです。
1986年3月: サークルケイ・ジャパン株式
会社の100%出資子
会社として設立。
1986年4月: 情報システム開発・POSシステム開発業務を開始。
1990年9月: 店舗棚卸業務を開始。
1991年4月: 店舗運営受託業務を開始。
1992年6月: リース業務を開始。
1994年4月: 店舗メンテナンス業務を開始。情報システム関連業務を親
会社へ移管。
1997年4月: ランドリー事業を開始。
1999年4月: 名古屋市交通局と提携し、DO!Shop受託業務を開始。
1999年12月: Pocket Combi業務を開始。
2000年3月: 慶弔用生花の手配・取次業務を開始。
2004年9月: リース業務を親
会社へ移管。
2006年5月: ランドリー事業を外部へ譲渡。
2009年4月: 店舗運営受託業務を系列
会社へ移管。
2011年5月: 旧DO!Shop店舗の「
サークルKミニ」への転換を開始。
2012年9月: DO!Shop全店の「
サークルKミニ」への転換を完了。
2014年8月: 店舗メンテナンス業務を系列
会社へ事業承継。
2015年3月: 慶弔用生花の手配・取次業務を系列
会社へ移管。
2016年9月: 社名をサークルケイ・システムサービス株式
会社から
株式会社ビーエスエスへ変更。
2017年3月: 地下鉄構内の店舗が契約期間満了に伴い閉店。
2017年6月: 事業譲渡により店舗棚卸事業を終了。
2017年8月: 事業譲渡により店舗運営事業を終了。
2017年9月: 本社をファミリーマート本社内に移転。
2018年6月: 会社清算結了。
かつて運営していた店舗ブランド
同社が運営に携わった店舗ブランドには、
サークルKミニ
*
サークルK
がありました。また、これ以前には
名古屋市営地下鉄駅構内で展開していた「DO!Shop」や、「ポケットコンビ (Pocket Combi)」といったブランドも存在しました。
その他
株式
会社ビーエスエスの公式ウェブサイトは、
会社清算に先立ち、
2017年8月1日時点で既に閉鎖されていました。
本記事の記述内容は、同社自身が発表した一次資料に基づいています。