名古屋交通開発機構

株式会社名古屋交通開発機構は、愛知県名古屋市に本社を置く、名古屋市交通局の外郭団体です。名古屋市営地下鉄や市バスの広告を取り扱うほか、駅構内の商業施設や駅ビルの管理・運営を手がけています。同社は、交通インフラの発展と地域社会の活性化に貢献することを目指し、多岐にわたる事業を展開しています。

概要

名古屋交通開発機構は、名古屋市交通局の附帯事業を担う重要な役割を果たしています。主な事業内容は以下の通りです。

交通広告事業: 地下鉄や市バスの車内・駅構内における広告媒体の販売および管理を行っています。これにより、企業や団体の効果的な広報活動をサポートし、地域経済の活性化に貢献しています。
駅施設管理・運営事業: 地下鉄駅構内の商業施設（地下街）や駅ビルの管理・運営を行っています。快適で利便性の高い駅空間の提供を通じて、利用者満足度の向上を図っています。

同社の商標である「DO!」は、英語表記「Development Organization」の頭文字「D」と「O」に、「!」を加え、力強い意志を表したものです。

沿革

名古屋交通開発機構の歴史は、名古屋市交通局の内部組織から始まりました。以下に、その主な沿革をまとめます。

1988年: 名古屋市交通局総務課内に任意団体「名古屋交通開発機構」が設置され、事業の基礎が築かれました。
1989年: 株式会社として設立され、金山総合駅内に本社を設置。同年、交通局より広告代理店の指定を受けました。
1992年: 市バス・地下鉄名古屋駅南案内所の業務を受託し、サービス提供の幅を広げました。
1993年: 賃貸ビル「DO!日進」を開業し、不動産事業にも進出しました。
1994年: 「DO!野並」の管理業務受託、広告の管理業務受託。
1995年: 「DO!平針」にて旅行代理業を開始し、新たな事業展開を試みました。
1996年: 本社を昭和区紅梅町に移転。
1998年: 市バス・地下鉄車両の整備業務を受託し、公共交通の安全運行に貢献しました。
2000年: 地下鉄トンネル内への光ファイバーケーブル敷設事業に着手し、情報インフラの整備にも取り組みました。
2007年: 名古屋市交通局協力会の事業を継承、ICカード事業運営会社として指定、本社を昭和区御器所通に移転しました。
2008年: 金融機関ATMの設置・管理運営業務を開始し、利便性の向上を図りました。
2010年: 旅行代理業を廃止、市バス車両整備の受託終了、名古屋地下鉄振興株式会社および株式会社交通エンジニアリングを吸収合併し、組織を強化しました。
2011年: 地下鉄車両整備の受託を終了。
2017年: 現在の本社所在地（千種区）に移転しました。

主な事業

名古屋交通開発機構は、以下の事業を軸に活動しています。

直営部門

広告部門: 地下鉄・市バスの広告販売と管理を行っています。駅構内や車内広告を通じて、地域に密着した情報発信を支援しています。

事業所

同社の事業所はすべて名古屋市内にあります。

本社: 千種区に位置し、組織全体の運営を担っています。
御器所事務所: 昭和区にあり、業務の一部を担っています。
不動産事業本部管理部栄営業所: 中区にあり、不動産関連業務を担っています。

参考文献

『創立30周年記念誌』（名古屋交通開発機構、2019年）

関連項目

名古屋市交通局
名古屋市交通局協力会
manaca
東京都営交通協力会
大阪メトロサービス

外部リンク

株式会社名古屋交通開発機構
地下鉄地下街インフォメーションサイト

株式会社名古屋交通開発機構は、名古屋市の公共交通を支える重要な役割を担い、多岐にわたる事業を通じて地域社会の発展に貢献しています。

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