ぴあ

ぴあ株式会社の概要

ぴあ株式会社（PIA CORPORATION）は、東京都渋谷区に本社を持ち、主にチケット事業と出版事業を展開する企業です。この会社は東京証券取引所プライム市場に上場しており、その事業内容は国内外で幅広く知られています。

歴史と展開

1972年に中央大学の学生だった矢内廣が雑誌『ぴあ』を創刊したことから始まります。この雑誌は映画やコンサート情報を中心に情報をまとめたもので、月刊で発行されていました。1984年には電話注文でのチケット予約販売サービス『チケットぴあ』がスタートし、その後1999年にはウェブサイトを立ち上げ、オンラインでのチケット販売にシフトしました。このような流れにより、『ぴあ』はエンターテインメント情報の鍵となる存在となりました。

雑誌『ぴあ』は、その薄い装丁と小さな文字を特徴とし、「客観的で完全な情報のインデックス」を目指していました。1980年代中頃には、発行部数が約45.7万部に達し、20代のサラリーマンやOL、大学生の購読率が高かったのです。残念ながら、2011年に『ぴあ 首都圏版』の最終号が刊行され、休刊に至ります。しかし、表紙イラストを担当していた及川正通氏は、2007年にギネス世界記録に認定され、彼の作品は今も多くの人に親しまれています。

2020年には、横浜みなとみらい地区に収容人数約1万人規模の音楽専用アリーナ「ぴあアリーナMM」がオープンしました。これは国内でのエンターテインメント施設の充実を図る目的の一環として考案されました。

主な事業内容

ぴあ株式会社は、チケット流通事業、ホール・劇場事業、そしてメディア事業を展開しています。特にチケット流通事業においては、1984年に導入されたコンピュータオンラインチケット販売システム『チケットぴあ』は、年間で7000万枚以上のチケットを発券する日本最大級のシステムへと成長しました。会員数も1700万人を超えており、その透明性と利便性が評価されています。店舗では書店を中心に販売端末が設置され、さらにコンビニエンスストアとの提携により、全国38,000以上の拠点でサービスが提供されています。

また、発展を続けるオンライン販売においても先進的な動きを見せ、特に大規模な国際イベントでのチケッティング業務を多数担当しています。これまでに、1998年長野オリンピック、2010年上海国際博覧会、ラグビーワールドカップ2019、そして2020年東京オリンピックを含む各種イベントで公式サプライヤーとして名を馳せています。

メディアと今後の展望

ぴあの出版事業も重要な位置を占めており、情報誌や各種書籍を通年で発行しています。これに加えて、スマートフォンアプリ『ぴあ』が開発され、ユーザーに多様なエンターテインメント情報の提供をしています。このアプリは、イベント情報やニュース、著名人のエッセイなど、豊富なコンテンツを一つのプラットフォームで楽しめるようになっています。

CSR活動と社会的貢献

ぴあ株式会社は、顧客満足度を超えて、地域社会にも根ざした活動を行っています。「チームスマイル」といったCSRプロジェクトでは、エンターテインメントを通じた復興支援を行い、社会的責任を果たす企業として存在感を示しています。また、ぴあフィルムフェスティバルなどの自主製作映画支援活動も継続的に実施されています。

結論

二十年以上にわたり、エンターテインメント分野でのサービスを拡大させてきたぴあ株式会社は、今後もその革新性と顧客への信頼関係を基に、さらなる発展を続けていくことでしょう。

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