ピエトロ・パオロ・ビルディス

ピエトロ・パオロ・ビルディス

ピエトロ・パオロ・ビルディス（Pietro Paolo Virdis）は、1957年6月26日生まれで、イタリア出身の元サッカー選手および指導者です。彼の主なポジションはフォワード（FW）で、華々しいキャリアを持っていますが、イタリア代表としての出場経験はありません。これにより、彼はセリエAで通算100得点以上を達成したにもかかわらず、イタリア代表経験が全くない選手として特異な存在感を示しています。

選手としてのキャリア

ビルディスは、カリアリ・カルチョでキャリアをスタートしました。そこで彼は若手選手としての才能を開花させ、1977年に名門クラブのユヴェントスFCに移籍します。ユヴェントスでは、1980-81シーズンに再びカリアリへレンタルされましたが、1981-82シーズンにユヴェントスに復帰し、年間37試合で12得点を挙げ、見事にチームをリーグ優勝へ導きました。

しかし、1982-83シーズンには新たに加入したパオロ・ロッシの影響で、ウディネーゼ・カルチョに移籍。ウディネーゼでは、ジーコやフランコ・カウジオと共にトリデンテを形成し、攻撃陣を牽引しました。特に、キャリアで初めての二桁得点を記録しました。

1984年から1985年シーズンにかけて、ACミランへ移籍し、長期にわたる在籍を果たします。ミランでは186試合に出場し、76ゴールと29アシストを記録し、その活躍からクラブの殿堂入りを果たしました。1984年にはミランの新監督ニルス・リードホルムに話しかけられ、移籍が決定。彼の初年度は公式戦40試合で13ゴールをマークしました。

1985-86シーズンには公式戦43試合で16得点を挙げ、1986-87シーズンには17得点を記録し、イタリアリーグの得点王に輝きました。このシーズンには、5月3日に行われたASローマ戦でハットトリックを達成しました。

1987-88シーズンでは、マルコ・ファン・バステンの負傷に伴いFWのキー選手として11ゴールを挙げ、チームのリーグ優勝に貢献。同シーズンのチャンピオンズカップでも活躍し、6試合で3得点を挙げて優勝に貢献しました。彼は1988-89シーズンにもリーグ戦で3期連続二桁得点を達成し、さらなる活躍を見せています。

最終的にビルディスは、セリエAのレッチェでのプレーを経て現役を引退しました。彼のキャリアは、印象的なゴール数の多さと、一方でイタリアのフル代表として選ばれなかったということから、特異な位置づけとなっていますが、一方でイタリアU-21やオリンピック代表として過去に活躍しました。特に1988年のソウルオリンピックでは、3得点を挙げ、五輪代表としても成功を収めました。

このようにビルディスは、数々の実績を残しながらも、代表チームでのプレー機会がなかった異色のストーリーを持つ選手です。

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