ピエトロ・フマゾーニ・ビオンディ

ピエトロ・フマゾーニ・ビオンディ

ピエトロ・フマゾーニ・ビオンディ（Pietro Fumasoni Biondi, 1872年9月4日 - 1960年7月12日）は、イタリア出身のカトリック教会の枢機卿であり、20世紀前半に重要な役割を果たしました。彼は特に、1933年から亡くなるまで福音宣教省長官を務めたことで知られています。

生涯

1872年、ピエトロはローマで、貴族のフィリッポとジェルトリュード・フマゾーニ・ビオンディの間に生まれました。妹はイエズスの聖心宣教女子修道会に入り、マザー・ジェルトリュードとして知られるようになりました。彼は教皇庁立ローマ神学校で学び、1897年4月17日にルチド・パロッキ枢機卿によって司祭に叙階されました。叙階後、1897年から1916年までウルバノ大学の教授として教鞭を執る傍ら、聖布教宣教省の職員としても活動しました。

1916年11月14日、ビオンディは東インドの教皇使節と同時に、ドクレアの名義司教に任命されました。同年12月10日には、ウルバノ大学のチャペルでベネディクト会のドメニコ・セラフィーニ枢機卿を主司式に、ジョセフ・レグランド司教とアゴスティーノ・ツァムピーニ司教を共同司式に迎え、司教聖別を受けました。教皇使節として、彼はバチカンと日本との関係改善に尽力しました。1919年12月6日には日本への教皇公使に任命され、その後1921年6月14日には福音宣教省秘書官、1922年にはアメリカ合衆国への教皇公使に指名されました。

アメリカ公使時代には、1927年にニューヨーク州知事であったアル・スミスの大統領選挙に関して、バチカンが関心を持っていないという声明を発表しました。これは、当時のアメリカ社会におけるカトリック教会の影響力を示す出来事でした。

1933年3月13日の教皇枢密会議において、教皇ピウス11世によってサンタ・クローチェ・イン・ジェルサレメの枢機卿に任命され、その3日後には福音宣教省長官に指名されました。福音宣教省長官として、彼は世界各地への宣教活動を統括し、カトリック教会の国際的な活動を推進しました。1935年8月20日には、テラモで開催された国家規模の聖体会議に教皇全権として参加しました。

彼は1939年と1958年の教皇を選出するコンクラーベにも参加しました。

1960年、ビオンディはローマで87歳で亡くなり、カンポ・ディ・ヴェラーノ墓地に埋葬されました。彼の生涯は、カトリック教会の発展と国際的な関係構築に大きく貢献したと言えるでしょう。

外部リンク

Cardinals of the Holy Roman Church
Catholic-Hierarchy

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