ピボットテーブル

ピボットテーブルとは

ピボットテーブルは、表計算ソフトウェアやビジネスインテリジェンス（BI）ツールにおいて、データの可視化と要約に用いられる強力な機能です。大量のデータの中から、特定の視点に基づいた集計結果を効率的に表示・分析することを可能にします。

ピボットテーブルの主な機能

• - データの並び替え: テーブル内のデータを任意の項目で並び替えることができます。
• - 集計: 合計、平均、個数、標準偏差などの集計値を自動的に算出します。
• - クロス集計: 複数の項目を組み合わせた集計結果を表示できます。
• - 表示項目の変更: ドラッグアンドドロップ操作で、テーブルの行、列、データ項目を自由に配置できます。

ピボットテーブルの起源と商標

ピボットテーブルという名称は、複数のソフトウェア開発会社で一般的に使用されています。その起源はLotus Improvにありますが、アメリカではマイクロソフトが商標登録しています。

OLAPとの関連

ピボットテーブルは、OLAP（オンライン分析処理）の簡易機能と見なされることもあります。特に、ExcelではOLAPサーバーからデータを直接スプレッドシートに取得する機能が含まれています。

ピボットテーブルの利用例

データ入力の典型例

通常、データは二次元の行列形式で表示されます。例えば、シャツの販売データは、以下のような表形式で格納されます。

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ピボットテーブルによるデータ要約

上記のようなデータは、そのままでは全体像を把握するのが難しい場合があります。ピボットテーブルを使うと、データを即座に要約し、必要な情報を強調できます。例えば、「出荷日」と「地域」ごとの「売上枚数」を知りたい場合、以下のように設定します。

• - 行：出荷日
• - 列：地域
• - データ：売上枚数

この設定により、ピボットテーブルは自動的に「出荷日」と「地域」を組み合わせて売上枚数を集計し、表形式で表示します。さらに、各行、各列の合計値も自動的に表示されます。

ピボットテーブルの柔軟性

ピボットテーブルは、ドラッグアンドドロップ操作で表示項目を自由に変更できるため、さまざまな視点からデータを分析できます。これにより、目的に応じて柔軟なデータ分析が可能です。

ピボットテーブルの仕組み

ピボットテーブルは、指定された項目（例えば、地域や出荷日）に基づいて、データ内の個別の値を検索し、それらの組み合わせに基づいてデータを集計します。

具体的な計算例

上記の例で、左上のセル（「地域」が「東」、「出荷日」が「2005年1月31日」）の値が66である場合、この値は、データ全体の中から「地域」が「東」かつ「出荷日」が「2005年1月31日」のすべてのレコードを抽出し、その「売上枚数」を加算した結果です。

まとめ

ピボットテーブルは、大量のデータから必要な情報を効率的に抽出・分析するための強力なツールです。データの並び替え、集計、クロス集計などの機能を自動で行い、ユーザーはドラッグアンドドロップ操作で表示項目を自由に設定できます。ビジネスの現場で、データに基づいた意思決定をサポートする上で不可欠な機能と言えるでしょう。

関連項目

• - ピト・サラス: ピボットテーブルを考案し、最初に実装したLotus Improvの開発者。
• - 分割表: ピボットテーブルと同様に、データの集計と分析に用いられる表形式。
• - SQL: データベース操作言語。ピボットテーブルのデータ抽出にも使用される。
• - ビジネスレポーティング: ビジネスデータを可視化し、分析するための手法。
• - オフィススイートの比較: 各種オフィスソフトウェアの機能を比較する。
• - データマイニング: 大量のデータから有益な情報を抽出する手法。
• - データウェアハウス: 分析に特化したデータ保管システム。
• - Extract/Transform/Load: データウェアハウスへのデータ投入プロセス。
• - 関係代数 (関係モデル): データベース理論の基礎となる数学的な枠組み。

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