ピラニア (映画)

映画『ピラニア』について

1978年に公開された映画『ピラニア』（原題：Piranha）は、アメリカ陸軍によって品種改良された人喰い魚ピラニアの恐怖を描いたパニック映画です。

概要

スティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』の世界的な大ヒットを受け、数多くの類似作品が製作されました。その中でも『ピラニア』は、ジョー・ダンテ監督、ジョン・セイルズ脚本という、その後のキャリアを飛躍させた二人の才能によって生み出されました。低予算映画ながら、特殊効果にはロブ・ボッティン、フィル・ティペットといった、当時新進気鋭のアーティストたちが多数参加し、作品に独自の魅力を加えています。

監督にジョー・ダンテを抜擢したのは、プロデューサーの筑波久子でした。筑波は当時のダンテについて「非常に痩せていて、いつも震えており、か細い声で『ア、アクション…』と話していた」と印象を語っています。

スティーヴン・スピルバーグは、『ジョーズ』の模倣作品の中で『ピラニア』が最も優れた作品だと評価しました。

ストーリー

夜の山中でハイキングをしていたカップルが、偶然見つけた施設内で何者かに襲われます。数日後、カップルを探すため現地を訪れた女性調査員マギーは、酔っ払いのガイドであるグローガンを雇い、施設へとたどり着きます。そこはアメリカ軍の秘密施設であり、プールには兵器として品種改良されたピラニアが飼育されていたのです。

マギーがプールから水を抜いたことで、獰猛なピラニアの群れは河川に放たれ、下流のキャンプ場へと迫っていきます。キャンプ場にはグローガンの娘も参加しており、水泳大会も予定されていました。

グローガンはピラニアの危険性を訴えようとしますが、軍の関係者によって妨害され、マギーと共に留置場に入れられてしまいます。その間にもピラニアはキャンプ場の子供たちや観光客を襲い始めます。

マギーの機転で留置場から脱出したグローガンは惨状を目の当たりにし、ピラニアを退治するため、マギーの協力を得て、水面下にある廃液タンクのバルブを開けることにしました。自ら川に飛び込み、廃液を放出し、ピラニアを退治することに成功したかに見えました。しかし、ラストシーンでは、塩水に強いピラニアが海で生き残っていることを暗示し、物語は幕を閉じます。

キャスト

マギー：ヘザー・メンジース
グローガン：ブラッドフォード・ディルマン

映像ソフト

DVD: 『ピラニア』(2003年12月26日、キングレコード)
Blu-ray: 『ピラニア』(2013年9月27日、スティングレイ)

サウンドトラック

『ピラニア』(2004年9月6日、Varese Sarabande) ※限定1000枚
音楽: ピノ・ドナッジオ

続編とリメイク

1981年：続編『殺人魚フライングキラー』(ジェームズ・キャメロン監督)が製作されました。この作品では、ピラニアに飛行能力が加わった新種が登場します。
1995年：本作のフィルムを流用したテレビ映画『ザ・ピラニア/殺戮生命体』が製作されました。
2010年：アレクサンドル・アジャ監督によるリメイク版『ピラニア3D』が公開されました。

外部リンク

Piranha [Special Edition] – Shout! Factory（英語）
Piranha [Collector's Edition] – Shout! Factory（英語）
ピラニア｜allcinema SELECTION（日本語）
ピラニア - allcinema
ピラニア - KINENOTE
Piranha - オールムービー（英語）
Piranha - IMDb（英語）

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