ピンクのモーツァルト

ピンクのモーツァルト

『ピンクのモーツァルト』は、1984年8月1日にCBS・ソニーからリリースされた松田聖子の18枚目のシングルです。特にこのシングルは、デビュー5周年を記念して制作された特別なEP盤であり、初回生産分は50万枚が用意され、8ページのスペシャルポートレートジャケットが特徴的です。また、ピンク色の特製Seikoレコードレーベルとスリーブが付属しています。後に、1989年には8cmCD、2004年には紙ジャケット仕様の完全生産限定版12cmCDとして再リリースされています。

売上実績

オリコンの調査によると、本シングルの売上は約42.4万枚に達しました。また、オリジナル・アルバム『Windy Shadow』のセカンドプレス以降は、特にストリングスが強調されたアルバム・バージョンが収録されるようになりました。その前には、ベスト・アルバム『Seiko・Town』に収録されていました。

制作背景

この楽曲は、カネボウ化粧品の1984年秋のイメージソングとしても起用されました。前作の「Rock'n Rouge」に続くもので、歌詞の内容は恋愛に絡んだものであり、音楽家モーツァルトとの直接的な関連性はありません。しかしながら、歌詞中には「ピンクのモーツァルト」というフレーズが何度も登場しますが、その具体的な意味は説明されていないのが特徴です。音楽スタイルは、ヴァイオリンなどのクラシック系楽器を多く取り入れており、独特の雰囲気を醸し出しています。

さらに、この楽曲の発表によって、モーツァルトのイメージカラーが従来の青からピンクにシフトしたとも言われています。

メディアでのパフォーマンス

シングルの発売期間中、スポンサーの関係で『夜のヒットスタジオ』には長らく出演できず、1984年9月10日放送分で唯一の披露となりました。その間、松田聖子は「夏服のイヴ」や「硝子のプリズム」を各2回代わりにパフォーマンスしていました。

収録曲

このシングルには、以下の曲が収録されています:

• - ピンクのモーツァルト [3:57]
• - 硝子のプリズム [3:34]

両曲の作詞は松本隆が担当しており、作曲及び編曲は細野晴臣と松任谷正隆が手掛けました。

カバーアーティスト

『ピンクのモーツァルト』は、2003年にCHINEPHILEによってアルバム『KAYOMANIA』に収録され、カバーされました。また、『硝子のプリズム』は、中川翔子が2009年発売のシングル『心のアンテナ』に収録し、カバーしました。

関連作品

この曲は多くの関連作品に収録されています:

• - ピンクのモーツァルト
• - Windy Shadow（別ミックス）
• - Seiko・Town
• - Seiko Box
• - Seiko Monument
• - Bible
• - Complete Bible
• - SEIKO SUITE
• - Premium Diamond Bible
• - Diamond Bible
• - SEIKO STORY〜80's HITS COLLECTION〜
• - Seiko Matsuda Sweet Days

参考文献

本記事作成の参考文献には以下の書籍が含まれています:

• - スージー鈴木『1984年の歌謡曲』イースト・プレス、2017年。
• - 中川右介『松田聖子と中森明菜 1980年代の革命』朝日新聞出版、2014年。

『ピンクのモーツァルト』は、1984年の音楽シーンにおいて重要な位置を占めており、多くのファンに愛され続けています。

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