Seiko・Town

SEIKO・TOWN

『SEIKO・TOWN』は、松田聖子が1984年11月1日に発表した5作目のベストアルバムである。発売元はCBS・ソニー。人気シンガーの聖子が、そのキャリア初期の情熱を反映させた一枚で、特に1983年から1984年にかけてリリースされた楽曲が集められている。

アルバムの背景

このアルバムは、シングル『ハートのイアリング』と同日にリリースされ、特別なベスト・セレクションとして位置付けられている。また、LP盤としては20万枚という限定生産が行われており、2つ折りのポートレートが封入されている点も注目に値する。松田聖子はまた、このアルバムの中で唯一の新曲「とんがり屋根の花屋さん」を収録しており、ファンにとっても嬉しい内容となっている。

新曲の「とんがり屋根の花屋さん」は、彼女自身が作曲した楽曲で、アルバムに新たな魅力を加えている。さらに、この曲は2000年に発売された歌手デビュー20周年記念CD BOX『SEIKO SUITE』にもデジタルリマスタリングされた音質向上版が収められている。

収録曲の魅力

アルバムには全12曲が収録されているが、すべての楽曲は松本隆が作詞を担当しており、その歌詞の美しさも聖子の音楽の魅力の一部である。収録曲の中には、松田聖子の名曲「ピンクのモーツァルト」や、「瞳はダイアモンド」など、彼女の代表作が多数含まれている。これらの曲は、聴く人に若さや恋愛の甘酸っぱい思い出を呼び起こす。また、TBS系ドラマ『青が散る』の主題歌としても知られる「蒼いフォトグラフ」も収録されている。

特に「Rock'n Rouge」は第35回NHK紅白歌合戦の歌唱曲にも選ばれたことで多くの人に知られており、CMソングとして利用されたこともあるため、幅広い世代に親しまれている。

関連作品とリマスター

このアルバムは、その後も様々な形で再リリースされている。2006年には74枚組のCD BOX『Seiko Matsuda』に、デジタルリマスタリングされた形で収録された。また、LPサイズのジャケットに生まれ変わって同梱されていることも、コレクター心をくすぐるポイントの一つである。リマスター版の単独販売は行われていない。

結論

『SEIKO・TOWN』は松田聖子の魅力と成長を感じることのできるベストアルバムである。彼女の音楽は今もなお多くのファンに愛され続けており、彼女の歴史はこの作品に凝縮されている。松田聖子のファンのみならず、音楽の遺産を大切にしたい方々にとって、聴く価値のある一枚であると言える。

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