ピンク・フラミンゴ

ピンク・フラミンゴ (Pink Flamingos)

1972年に公開されたアメリカ合衆国の映画。ジョン・ウォーターズが監督を務め、ドラァグクイーンのディヴァインが主演したカルトコメディ。

概要

本作は、巨漢のドラァグクイーンであるディヴァインをはじめとする、強烈な個性を放つ登場人物たちが「世界で一番下品な人間」の座を奪い合うというストーリー。低予算で製作されたにもかかわらず、その過激な内容から「史上最低の悪趣味映画」として、カルト的な人気を博している。

1997年には、25周年を記念した特別バージョンが公開され、未公開シーンが追加された（日本での公開は1998年）。2008年には、ノーカット・無修正版のDVDが発売されている。

あらすじ

バブス・ジョンソンという偽名でひっそりと暮らすディヴァインは、偏食で卵しか食べない母親のエディ、不良息子のクラッカー、そして覗き趣味を持つ友人のコットンと共に、ボルチモア郊外のトレーラーハウスで生活を送っていた。ある日、タブロイド紙がディヴァインを「世界で最も下品な人間」と評したことをきっかけに、自身こそが「世界で最も下品な人間」であると主張するマーブル一家との間で、激しい争いが勃発する。

キャスト

ディヴァイン：ディヴァイン / バブス・ジョンソン
デヴィッド・ローチャリー：レイモンド・マーブル
メアリー・ヴィヴィアン・ピアース：コットン
ミンク・ストール：コニー・マーブル
ダニー・ミルズ：クラッカー
エディス・マッセイ：ママ・エディ
チャニング・ウィルロイ：チャニング
クッキー・マーラー：クッキー
ポール・スウィフト：エッグマン
ジョン・ウォーターズ：ナレーター

影響

この映画の特徴として、出演者の性器や嘔吐物などが本物を使用している点が挙げられ、その生々しさが作品の持つ下品さを際立たせている。特に、ラストシーンでディヴァインが犬の糞を実際に食べる場面は、観客に強烈な衝撃を与えた。

また、劇中でニワトリとの獣姦シーンを撮影した際、ニワトリが死亡するというアクシデントが発生し、動物愛護団体から苦情が寄せられた。しかし、ジョン・ウォーターズ監督は「食用にされるニワトリでさえ自然死ではない」と反論し、動物愛護団体の矛盾を指摘。未公開シーンでは、死亡したニワトリを食事に使用する場面が描かれており、監督独特のブラックユーモアが垣間見える。

脚注

『ミッドナイトムービー』 - 監督本人による解説

外部リンク

CINEMA TOPICS ONLINE
ピンク・フラミンゴ - allcinema
ピンク・フラミンゴ - KINENOTE
Pink Flamingos - オールムービー（英語）
Pink Flamingos - IMDb（英語）

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