ピンボール (任天堂)

ピンボールゲーム『ピンボール』の概要

『ピンボール』は、1984年2月2日に任天堂がファミリーコンピュータ（FC）向けにリリースしたピンボールゲームです。このゲームは、アーケード版も存在し、任天堂のVS.システムで楽しむことができます。FC版は、2006年12月からWiiのバーチャルコンソール、2013年10月からはWii Uのバーチャルコンソールで配信されていることでも知られています。また、本作は発売以前にゲーム&ウオッチとしても登場しており、キャラクターや世界観がある程度共有されています。さらに、2019年8月30日には、Nintendo Switch用のアーケードアーカイブスとしてアーケード版が配信されました。

ゲーム内容

『ピンボール』のゲームは、上下2つの画面に分かれたシンプルな構造を持っています。各画面には1対のフリッパーが設置されており、ボールの位置によって画面の切り替えが行われます。ゲームの設計は、ボールの挙動やプレイヤーが操作するフリッパーの隠れ機能など、シミュレーション要素よりもゲームらしさを重視しています。特に、初心者向けの楽しみ方を考慮したアップポストやストッパーといった救済措置が設けられています。

ゲームには2つのモード、GAME AとGAME Bが存在します。GAME Bではボールの動きがやや速く、プレイヤーが得点を上げるために挑戦する要素を高めています。2人で遊ぶことも可能で、交代でプレイする形式に設定されています。

アップポストとストッパーの仕組み

ゲーム内には、アップポストとストッパーと呼ばれる特別なアイテムがあります。上画面のフリッパー部分に配置されたアップポストは、スロットマシンのシンボルを揃えることで出現しますが、限られた時間内に消えるため、うまく活用する必要があります。下画面には5枚のトランプがあり、全てめくるとフリッパーの間にアップポストが現れます。こちらは、失敗するまで消えないため、非常に価値のあるアイテムとなります。同時に、フリッパー近くには特定のシンボルが3つあり、ヒヨコを3匹出現させることでストッパーが現れます。このストッパーもボールが触れるまで持続するため、戦略的に利用できます。

ボーナスステージと特殊な演出

ボーナスステージはボールを特定の穴に入れることで開始され、そこではマリオとポリーンが登場します。このステージでは、床を操作してボールを制御し、ビンゴランプの色を揃えることが目的です。成功すると、ポリーンを受け止めてボーナス得点を獲得することができますが、失敗した場合はボールを失います。このステージの戦略性が高い要素として評価されていることは、プレイヤーにとって大きな魅力です。

ゲームの開発背景

本作のプログラミングは、後に著名な科学者となる松岡聡氏と、任天堂の社長を務めた岩田聡が担当しました。松岡氏は全体のロジックや物理のシミュレーションを担当し、岩田氏がグラフィックス関連を手掛けました。その結果、ゲームは幅広い層に親しまれるものとなり、初期のテーブルゲームの原点としても高く評価されています。

まとめ

『ピンボール』は、シンプルな操作感と戦略性を融合させたピンボールゲームとして、プレイヤーに楽しさを提供しています。多様な要素を取り入れたことで、絶え間ないプレイ体験を実現しており、任天堂のゲーム開発の歴史に重要な位置を占めています。

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