ピーター・グラハム

ピーター・グラハムは、1975年8月5日オーストラリア・シドニー生まれの男性格闘家です。極真空手をバックボーンに持ち、キックボクシング、総合格闘技、プロボクシングと多様なジャンルで活躍しました。

特徴

彼の代名詞とも言えるのが、胴回し回転蹴り、通称「ローリングサンダー」です。この技は、相手の予想を覆す奇襲性と破壊力を兼ね備えており、2006年のK-1 WORLD GPでは、当時最強の呼び声も高かったバダ・ハリをこの技でKOし、世界にその名を知らしめました。その豪快なファイトスタイルから「爆裂カラテ野郎」「爆裂ローリングサンダー」という異名を持ちます。

K-1での活躍

2003年にK-1 WORLD GP in MELBOURNEの予選トーナメントで優勝し、GP開幕戦への出場権を獲得。同年10月には、アーネスト・ホーストの代役として出場したサム・グレコに勝利しました。しかし、決勝トーナメントではレミー・ボンヤスキーにKO負けを喫し、初戦敗退となりました。

2006年3月には、K-1 WORLD GP 2006 in AUCKLANDでバダ・ハリと対戦。ローリングサンダーでバダ・ハリのアゴを骨折させ、KO勝利を収めました。2007年8月には再戦が実現しましたが、判定負けを喫しました。

総合格闘技への挑戦

2008年3月には、戦極旗揚げ戦で藤田和之と対戦し、総合格闘技デビューを果たしました。試合前の会見では、藤田を挑発する一幕もありましたが、試合ではスピニングチョークで一本負けを喫しました。その後は、ローカル団体を主戦場にMMAの試合を続け、Bellator MMAと契約しました。

Bellatorでの活躍

Bellator MMAでは、エリック・プリンドル、シーク・コンゴ、マイティ・モーといった強豪選手と対戦しました。Bellator 104ではエリック・プリンドルに判定勝ちを収めましたが、Bellator 107ではシーク・コンゴに判定負け、Bellator 111ではマイティ・モーに一本負けを喫しました。

人物像

リング上では乱闘騒ぎを起こすなど、粗暴なイメージを持たれることもありますが、谷川貞治氏によれば、実際は紳士的な一面も持ち合わせています。空手を通じて「相手を敬い、自分を敬い、規律を守る」ことを学んだと語っており、敗れた試合でも対戦相手に敬意を払う姿が見られました。また、総合格闘技の練習にチーム・クエストで取り組んだり、音楽関係者との親交も深く、TEAM VOODOO U.S.AのTOKYO HIROや、パンク・バンドNO USE FOR A NAMEと親交があります。

戦績

総合格闘技：
キックボクシング：
プロボクシング

獲得タイトル

WBKFアマチュアヘビー級王座
K-1 WORLD GP 2003 in MELBOURNE 優勝
ISKA世界ヘビー級王座（2010年）
ニューサウスウェールズ州ヘビー級王座（2012年）
豪州ヘビー級王座（2015年）
WBOアジア太平洋ヘビー級王座（2015年）
WBF世界ヘビー級王座（2016年）

ピーター・グラハムは、そのアグレッシブなファイトスタイルと、強烈な個性で、多くの格闘技ファンを魅了しました。

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