ファイスト

レスリー・ファイスト：ハスキーボイスが彩る音楽世界

レスリー・ファイスト（Leslie Feist）は、1976年2月13日生まれのカナダ出身のシンガーソングライターです。その音楽は、ハスキーな歌声とフォーク、ポップ、インディーロックの要素を融合させた独特の世界観を持ち、多くの人々を魅了しています。芸名「Feist」としても知られ、その音楽活動は国際的な広がりを見せています。

生い立ちと音楽への目覚め

ファイストはノバスコシア州アムハーストで生まれ、サスカチュワン州レジャイナ、アルバータ州カルガリーで育ちました。高校時代にはパンクバンド「Placebo」のリードボーカルを務め、地元のコンテストで優勝、ラモーンズのコンサートで前座を務めるなど、早くから音楽の才能を発揮しました。しかし、バンドのツアー中に喉を痛めたことをきっかけに、ギターでの楽曲制作に専念するようになりました。その後、拠点をトロントに移し、アヴァンギャルドなパフォーマンスで知られるピーチーズと生活を共にし、彼女の作品にも参加するなど、音楽的な幅を広げていきました。

ソロキャリアの幕開けと国際的な成功

1999年、アルバム「Monarch (Lay Your Jewelled Head Down)」でソロデビューを果たしました。2004年にリリースされたアルバム「Let It Die」はカナダで大ヒットを記録し、アメリカ合衆国にも進出。来日公演も行うなど国際的に活躍するようになりました。また、キングス・オブ・コンビニエンスのアルバム「Riot On An Empty Street」に2曲参加、ライブ活動を共にするなど、様々なアーティストとのコラボレーションも積極的に行っています。

プロデューサーのチリー・ゴンザレスとともにセルジュ・ゲンスブールのフォロワーとしても知られ、ゲンスブールへのトリビュートアルバム「Monsieur Gainsbourg Revisited」には「Gonzales, Feist & Dani」として参加しました。彼女の音楽活動は、ジャンルを超えた多様な表現を可能にしています。「Let It Die」のデモには、当時恋人だったスローンのメンバー、クリス・マーフィーも参加していましたが、この作品のヒットにより、ファイストの活動拠点が一時パリに移ったことで、二人の関係は終わりを迎えることとなりました。

2007年にはアルバム「The Reminder」を発表し、フジロックフェスティバルで2度目の来日を果たしました。このアルバムに収録された「1234」は、Apple iPod nanoのCMに起用され、世界的に広く知られるようになりました。2008年には、第50回グラミー賞で「最優秀新人賞」を含む4部門にノミネートされ、その音楽的な才能が高く評価されました。

多彩な音楽活動とサイドプロジェクト

ファイストは、ソロ活動の傍ら、現在のボーイフレンドであるケビン・ドリュー率いるバンド、ブロークン・ソーシャル・シーンのメンバーとしても活動しています。このバンドも北米を中心に高い人気を誇っています。さらに、ベックやウィルコ、モッキー、ジェイミー・リデル、Rubiesなど、数多くのアーティストと音楽活動を行っており、その幅広い音楽性を示しています。

ディスコグラフィー

アルバム

Monarch (Lay Your Jewelled Head Down) (1999)
Let It Die (2004)
Open Season (2006) - リミックス・アルバム
The Reminder (2007)
Metals (2011)
Pleasure (2017)

シングル

Mushaboom (2004)
One Evening (2004)
Inside and Out (2005)
Secret Heart (2006)
My Moon My Man (2007)
1234 (2007)
I Feel It All (2008)
Sea Lion Woman (2008)
Honey Honey (2008)
Pleasure (2017)
* Hey,That’s No Way To Say Goodbye (2017)


ファイストの音楽は、繊細で美しいメロディーと、彼女の独特な歌声によって、聴く人の心に深く響きます。その音楽活動は、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。

外部リンク

ListenToFeist.com Official website

もう一度検索