アルバータ州

アルバータ州

アルバータ州は、カナダの西部に位置する州で、広大な土地と豊かな資源が特徴です。モットーはラテン語の「Fortis et liber」（強く自由）。州は西にブリティッシュコロンビア州、東にサスカチュワン州、そして北にはノースウエスト準州があり、アメリカとの国境は南側に接しています。州都はエドモントンで、主要都市にはカルガリーがあります。

歴史

アルバータ州の歴史は、1670年にハドソン湾会社が創設された頃に始まりました。その当時はルパート・ランドの一部として知られていました。17世紀半ばから欧州市民による探検が始まり、西部のプレーリー地域にフランス系移民が入植しました。1870年代にはカナダ・パシフィック鉄道が開通し、1875年には地方政府が確立されました。アルバータという名は、ヴィクトリア女王の娘であるルイーズ・キャロライン・アルバータ王女にちなんで名付けられたもので、1905年にカナダ自治領に加入しました。

地理

アルバータ州は面積661,190km²で、日本の約1.75倍に相当します。州は南北で1,200km、東西で600kmの広さを持ち、北緯49度から北緯60度に至るまで多様な気候が存在します。西部にはロッキー山脈がそびえ、東部には広大なプレーリーが広がっています。また、湖や川も多く、ウォータースポーツが盛んです。

州内には、アサバスカ湖、クレア湖、レッサー・スレーブ湖の3つの主要な湖が存在し、水資源が豊富です。最高標高はロッキー山脈にあるコロンビア山で、3,747mに達します。地形によって気象も異なり、豪雪地帯や乾燥地帯など多様な気候が見られます。

気候

アルバータ州は、北部が針葉樹林に覆われているのに対し、南部は夏に高温に達し、降水量が少ないのが特徴です。冬には-35℃にまで冷え込むことがありますが、チヌーク風の影響で冬でも温暖な日もあります。夏季の気温は県によって異なり、28℃から38℃にも達することがあります。年間日照時間は非常に多く、特に州の東部ではカナダ国内でもトップクラスの数値を示しています。

人口動勢

近年の経済発展により、アルバータ州の人口は増加しています。2016年の統計では、州の人口は約407万人で、主に都市部に集中しています。民族構成は多様で、カナダ人やイギリス系、ドイツ系、スコットランド系などが住んでいます。一方で、キリスト教徒の割合が高い一方で無宗教派も多く、宗教的背景も非常に多様です。

経済

アルバータ州の経済は石油産業、農業、観光業が主要産業です。特に石油は州の経済を支える重要な資源で、1914年の油田発見から成長が続いています。現在、オイルサンドからの重質油が主な収入源となっており、多くの企業が参入しています。

政治と行政

政治的には保守的な地域として知られ、市場主義や新自由主義的な政策が支持されています。カナダ国内の保守派政治家が多く存在し、また、州内では小さな政府や自由競争が重視されています。これに対抗する形で中道左派の政党も存在し、時には州議会での与党となるなど、政治のダイナミクスも見られます。

主な都市

州内にはカルガリーやエドモントンをはじめ、レッドディア、レスブリッジ、フォートマクマレーなどの都市が存在し、それぞれに独自の魅力があります。

文化

スポーツも盛んで、特にアイスホッケーやカナディアンフットボールのチームが人気です。また、州内には多くの自然遺産や文化遺産があり、観光施設も充実しています。カナディアン・ロッキーの自然公園群や恐竜公園など、数多くの魅力が詰まった州です。

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